《すでに述べられた物・事または幼児,動物などを指して》それは(を),そのものは(を),そのことは(を) / 《その場の状況で相手に何であるか分かるような物・事または人を指して》それは(を),そのことは(を)
it
《すでに述べられた物・事または幼児,動物などを指して》それは(を),そのものは(を),そのことは(を) / 《その場の状況で相手に何であるか分かるような物・事または人を指して》それは(を),そのことは(を)
1. 基本情報と概要
単語: it
品詞: 代名詞(主に第3人称単数形として使われる英語の人称代名詞)
英語で「it」は、物や動物、または状況・抽象的な概念など、人以外のものを指すときに使う代名詞です。日本語では「それ」「あれ」「これ」などの意味を持ちます。あらゆる場面で登場する非常に基本的な単語です。学習者にとっては英語学習の初期段階で必ず覚える単語で、会話でも文章でも幅広く使われます。
活用形: 代名詞のため、厳密な活用(変化)はありませんが、以下のような形で使います。
- 主格: it
- 目的格: it
- 所有格形容詞: its (例: its color)
- 所有格代名詞: なし (代名詞形としては持たない)
- 反射代名詞: itself
- 主格: it
他の品詞形:
代名詞以外の品詞形は基本的にありません。ただし「it's」は「it is」または「it has」の短縮形として扱われることが多いです(※短縮形なので品詞としての扱いは一緒です)。CEFRレベル: A1(超初心者)
A1レベルでも最初に学ぶ基本的な代名詞です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「it」は非常に短い単語であり、接頭語・接尾語・語幹というように分析できる要素は特にありません。
詳細な意味と使い方
- 物・動物・抽象的な概念を指す主語または目的語として
- 例) I like this book. It is very interesting.
(この本が好きです。それはすごく面白いです)
- 例) I like this book. It is very interesting.
- 天候や時間・状況を表す形式主語(dummy subject)として
- 例) It's sunny today. (今日は晴れだね)
It is important to study. (勉強することは大切です)
- 例) It's sunny today. (今日は晴れだね)
- 不特定の状況や言及済みの内容を示す「形式目的語」として
- 例) I find it difficult to understand.
(理解するのが難しいと思います)
- 例) I find it difficult to understand.
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- It is what it is.
→「そういうものだよ(しょうがないよ)」 - Take it easy.
→「気楽にいこう」 - Make it happen.
→「それを実現させよう」 - Call it a day.
→「(仕事など)今日はここまでにしよう」 - Figure it out.
→「それを解決する・理解する」 - Get it done.
→「それをやり遂げる」 - Think about it.
→「考えてみて」 - Put it off.
→「それを先延ばしにする」 - Take it for granted.
→「それを当然だと思う」 - See to it (that...).
→「(…するように)取り計らう、気を配る」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “hit” から変化したとされ、元々は「それ」を意味する代名詞でした。時代とともに “h” が脱落して現在の形になりました。
ニュアンス
- 「it」は人以外を指すときが基本ですが、動物・赤ちゃん・子どもなどを指すこともあります(個体に敬意や感情を込めない場合や、性別がわからない場合など)。
- 天候・時間などの表現で「dummy subject(形式主語/形式目的語)」としてよく使われます。
- カジュアルからフォーマルまで、あらゆる場面で使われる非常に汎用性の高い代名詞です。
4. 文法的な特徴と構文
形式主語として
- It is + 形容詞 + to do ... (例: It is important to study.)
→「…することは~だ」という表現。 - It seems that ... (例: It seems he is busy.)
→「彼は忙しいようだ」
- It is + 形容詞 + to do ... (例: It is important to study.)
形式目的語として
- S + V + it + 形容詞 + to do ...
(例: I found it interesting to read this book.)
→「この本を読むのが面白いと思った」
- S + V + it + 形容詞 + to do ...
天候・日時の表現
- It's raining. / It's sunny.
- It's 5 o'clock.
- It's raining. / It's sunny.
可算・不可算の区別
- 「it」は名詞ではなく代名詞のため、可算・不可算の概念は直接当てはまりません。
5. 実例と例文
ここでは日常会話・ビジネス・学術的文脈の3パターンずつをご紹介します。
日常会話 (3つ)
It’s really hot today, isn’t it?
→「今日は本当に暑いよね?」I bought a new phone. It has a great camera.
→「新しいスマホを買ったんだ。カメラがすごくいいよ。」Don’t worry about it. Everything will be fine.
→「そのことは心配しないで。大丈夫だよ。」
ビジネスシーン (3つ)
It looks like the project will be delayed.
→「プロジェクトは遅れそうです。」Could you send me that report? I need it by the end of today.
→「あのレポートを送っていただけますか?今日中に必要なんです。」It’s crucial for our team to meet the deadline.
→「締め切りを守ることは私たちのチームにとって極めて重要です。」
学術的文脈 (3つ)
It is generally accepted that climate change affects ocean currents.
→「気候変動が海流に影響を与えることは一般的に認められている。」When it comes to quantum mechanics, many concepts seem counterintuitive.
→「量子力学の話となると、多くの概念は直感に反するように思われる。」It appears that the new data supports our hypothesis.
→「その新しいデータは私たちの仮説を支持しているようです。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- this / that / one
→ 「this」は「これ」、「that」は「それ・あれ」のように指示する対象がより具体的です。「one」は単に「(同種のもの)ひとつ」を指すことが多いです。
反意語
- 代名詞として直接の反意語はありませんが、文脈によっては「someone / they / he / she」などが対比的に用いられます。
→ 人を指すか、物を指すか、などで種類が変わるだけです。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /ɪt/
- アクセント: 1音節のみのため、特別なアクセントの位置はありません。
- アメリカ英語とイギリス英語: どちらも /ɪt/ と発音しますが、アメリカ英語では「t」が弱く発音される場合があり、「リダクション(弱化)」されて /ɪʔ/ のように聞こえることがあります。
- よくある発音の間違い: 「イット」とのばし過ぎたり、/iːt/ のように長母音で発音してしまう学習者がいますが、正しくは /ɪ/ (短い「イ」に近い音) です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- it's と its の区別
it's
=it is
またはit has
の短縮形its
= 所有格(「それの」「その」)
例) It’s raining outside. / The dog wagged its tail.
- 動物・赤ちゃんを指すとき
- 「その子に性別を与えたくない」「性別がわからない」場合に使う it は、場合によっては失礼になることもあります。特にペットなどに対しては he/she で性別を表すことが多いです。
- 「その子に性別を与えたくない」「性別がわからない」場合に使う it は、場合によっては失礼になることもあります。特にペットなどに対しては he/she で性別を表すことが多いです。
- 形式主語の使い方
To go there is important.
とも言えますが、It is important to go there.
の方が自然な英語表現となります。
試験での出題傾向
- 英検やTOEICなどでも「形式主語」「所有格 “its” と “it’s” の区別」「目的格としての it」などが出題されやすいです。初級~中級レベルでよく登場します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「目に見えない“天候”や“状況”を表すときの『中身のない主語』=“it” 」とイメージすると、形式主語の用法がわかりやすくなります。
it's
とits
はアポストロフィの有無で意味が変わるので、スペリングに注意する必要があります。
→ アポストロフィは「短縮形(何かが抜けている)」を意味すると覚えておくとよいです。- 短くて簡単な単語ですが、さまざまな文法構造で使う重要ワードです。「形式主語を使った文」や「所有格“its”」などはしっかりマスターしましょう。
英語学習の初期段階でしっかり押さえておくと、会話・文章作成が楽になります。普段から “it” を意識して文章を作ってみましょう。
《すでに述べられた物・事または幼児,動物などを指して》それは(を),そのものは(を),そのことは(を)
《その場の状況で相手に何であるか分かるような物・事または人を指して》それは(を),そのことは(を)
《天候・時間・距離・事情・状態などを指して》
《It seems(happens, appears… )thatなどの形で》
《形式主語として》
《形式目的語として》
《It is … that(who, which)の形で…を強調して》
《ある種の動詞・前置詞に添える形式上の目的語として》
〈C〉(遊戯の)鬼
〈U〉《話》理想,第一人者
〈U〉《話》性的魅力