元となった辞書の項目
first
解説
副詞 first
の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語: first
品詞: 副詞 (ただし、形容詞・名詞・接続副詞などとしても用いられる場合があります)
意味(英語・日本語)
- 英語: “first” (adverb) means “before anything else,” or “for the first time,” or “to begin with.”
- 日本語: 「まずはじめに」「最初に」「初めて」という意味を表します。
「まず一番にやる」「はじめとして」というニュアンスで、何かの順序の先頭に位置づけるときに使います。カジュアルな日常会話からフォーマルな場面まで、幅広く使われる非常に基本的な単語です。
活用形
- 副詞には形容詞のように比較級や最上級は通常ありませんが、”first” の類似表現として “firstly” という形も使われます(特に論述などで順序を示すとき)。
- “first” は形容詞では「最初の」と使われます(例:the first person)。
- “first” は名詞では「1番目」「1位」「一流のもの」などを指すことがあります(例:What’s your first? = “あなたの1番は何?”)。
CEFRレベルの目安
- A1(超初心者): 数字の順序を表す際に最初のものが「first」であることを学ぶ。
- A2(初級): 会話の中で「まずは~しよう」という表現に使い始める。
- B1(中級): 「議論の最初のポイント」として文頭で使うなど、文章構成で活用する。
- B2(中上級)以上: より論理的な文章やプレゼンテーションで “First,” “Firstly,” を使って段階を明確に示す。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “first” は古英語由来の語で、明確な接頭語・接尾語があるわけではありません。
- “firstly” は “first” + “-ly” (副詞化の接尾語) から成り立ちます。
関連する派生語
- firstly (副詞): はじめに
- first-rate (形容詞): 一流の、最高級の
- firstborn (形容詞/名詞): 最初に生まれた子、長子
よく使われるコロケーション(10個)
- first thing in the morning (朝一番に)
- come first (一番最初に来る、最優先である)
- first of all (まず第一に)
- first and foremost (何よりもまず、まず第一に)
- at first glance (一見したところ)
- take a first step (第一歩を踏み出す)
- make a first impression (第一印象を与える)
- first and last (最初で最後)
- for the first time (初めて)
- be first in line (列の先頭にいる)
3. 語源とニュアンス
語源
- “first” は古英語の “fyrst/fyrest” に由来し、“fore” や “before” などの「前・最初」を意味する語と関連があります。古くから「順序において最初」を表す重要な語として使われてきました。
使用時の注意点・ニュアンス
- “first” は順序としての「最初」を示すだけでなく、「優先順位で最も重要なこと」を示すこともあります。
- 口語・フォーマルどちらでもよく使われます。フレーズの冒頭で使うときは、「最初に言いたいことは…」というように、話や文章の方向性を示す役割があります。
- “firstly” は特に論文やスピーチなど、複数のポイントを順序立てて説明するときに好まれます。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞としては、動詞や文全体を修飾する働きがあります。
例: “First, I want to thank everyone.” - 接続副詞として文頭で用い、文章同士をつなぐ感覚で使うことがあります。
例: “First, we will discuss the budget.” - 形容詞の場合: “the first person” 「最初の人」というように名詞を修飾します。
- 名詞の場合: 「1位」「1番目」という意味で使われます。
- “First” は可算・不可算などの制限はなく、基本的に副詞としてはいつでも使えます。
5. 実例と例文
それぞれのシーンごとに3例ずつ提示します。
日常会話での例文
- “First, let’s grab a coffee before we go shopping.”
(まずはコーヒーを買ってから買い物に行こう。) - “I want to watch this movie first, then we can decide what to do next.”
(まずこの映画を見て、それから次に何をするか決めよう。) - “First, I’ll check if the store is open.”
(まずお店が開いているか確認するね。)
ビジネスシーンでの例文
- “First, I would like to welcome all our new employees.”
(まず、新入社員の皆さんを歓迎します。) - “We have several agenda items today. First, let’s discuss the sales report.”
(本日は議題がいくつかあります。まずは売上報告について話し合いましょう。) - “First, we need to confirm the project timeline.”
(まず、プロジェクトのスケジュールを確認する必要があります。)
学術的・フォーマルな文脈での例文
- “First, we will examine the primary sources in detail.”
(まず、一次資料を詳しく調査します。) - “First, I shall outline the main arguments of this theory.”
(まず、この理論の主な主張を概要として示します。) - “First, let me introduce the background of this research.”
(まず、この研究の背景を紹介させてください。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- initially (最初に)
- “first” よりもフォーマルな響きがあり、特にビジネスや学術用途で使われます。
- “first” よりもフォーマルな響きがあり、特にビジネスや学術用途で使われます。
- at first (最初は)
- 文中で「初めは…」と文脈の始まりを示す表現。
- 文中で「初めは…」と文脈の始まりを示す表現。
- to begin with (まずはじめに)
- カジュアルにもフォーマルにも使えます。主に口語や文章の導入で使う。
反意語
- finally (最後に)
- 順序や時間の終わりに言及するときに使う。
- 順序や時間の終わりに言及するときに使う。
- lastly (最後に)
- “firstly” の反対表現。特にまとめや締めくくりで用いる。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /fɝːst/ (米), /fɜːst/ (英)
- アメリカ英語 (米): [ファースト](r がしっかり発音される)
- イギリス英語 (英): [ファースト](r が弱めであまりはっきりと響かない)
- アクセント: 1音節の単語なので、全体が強く発音されます。
- よくある間違い: “fast” や “fist” との混同に注意。特に /ɪ/ と /ɜː/ の母音が違うため、発音を区別する必要があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “frst” のように母音を抜かしてしまう誤字が起こりやすい。
- 同音異義語との混同: “furst” は英語には存在しないが、発音上似た音を作ってしまわないように注意が必要。
- “first” は英検やTOEICなどでも順序を問う問題で登場することが多い。「First of all, …」「First, we have to…」という表現が定型句としてよく出題されますので、使い方を覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 単語を覚えるときは、アルファベット “F-I-R-S-T” で「最初の(First)頭文字だけど、ちゃんと “I” が続く」とイメージすると記憶しやすいかもしれません。
- “First” は「順序のスタート」を表す最も基本的な語なので、“start” と関連づけて考えると覚えやすいです。
- プレゼンやレポートなどで最初のポイントを述べる場合、”First,” のあとにコンマを置いて使う習慣を意識すると、英文ライティングでスムーズに使いこなせます。
以上が、副詞 “first” に関する詳細な解説です。何かを始めるとき・順番を示すときにとても便利な単語なので、ぜひ多用してみてください。
意味のイメージ