liquidity
1. 基本情報と概要
単語: liquidity
品詞: 名詞 (不可算名詞)
意味(英語): the state of being able to convert assets to cash easily; the availability of liquid assets to a market or company
意味(日本語): 流動性(資産をすぐに現金化できる状態)、もしくは市場や企業が使える流動資産の豊富さ
「liquidity」は、主に金融や経済の文脈で使われ、「資金をどのくらい簡単に現金に変えられるか」というニュアンスを含む単語です。投資や経済指標を理解する際の重要な指標として使われます。
活用形:
- この単語は名詞なので、形が変わることは基本的にありません (liquidity は単数形として使われます)。
他の品詞例:
- liquid (形容詞/名詞): 「液体の、液体」→ “Water is a liquid.”
- liquidate (動詞): 「(資産を)売却する、整理する」→ “They decided to liquidate their assets.”
- liquidity の形容詞形は通常ありませんが、概念を形容的に表すなら “liquid” を用いることが多いです (例: “liquid assets” で「流動資産」)。
CEFRレベル目安:
- B2 (中上級) 〜 C1 (上級)
経済や金融分野の単語なので、一般的な日常語彙より少し難易度が高いです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- liquid(液体の) + -ity(状態・性質を表す名詞化の接尾語)
- 「液体のようにスムーズに流れる状態」というイメージから「流動性」という金融用語として使われています。
派生語・類縁語:
- liquid (形容詞/名詞)
- liquidate (動詞) → liquidation (名詞)
- liquid assets (名詞) → 現金化しやすい資産
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- market liquidity → 市場の流動性
- liquidity crisis → 流動性危機
- liquidity risk → 流動性リスク
- liquidity ratio → 流動比率
- liquidity provision → 流動性供給
- high liquidity → 高い流動性
- low liquidity → 低い流動性
- liquidity trap → 流動性の罠(経済学用語)
- improve liquidity → 流動性を改善する
- liquidity management → 流動性管理
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “liquidus” (液体の) に由来し、その後フランス語 “liquide” を経て英語の “liquid” に発展しました。さらに「~性・状態」を表す接尾語 “-ity” が付いて “liquidity” となりました。
ニュアンスや使用上の注意
- 主にビジネスや経済、投資関連の文脈で使われるフォーマルな語です。
- 日常会話で資産やお金の使いやすさを説明するときにも使われますが、やや専門的な響きがあります。
- 文章(金融レポート、経済ニュースなど)で多用され、カジュアルな会話では “cash on hand” や “easy to convert to cash” などに言い換えられることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (不可算): 通常、冠詞(a/an)をつけずに使います。
- 使われる文法構文:
- “The company’s liquidity is strong.”
- “We need to improve our liquidity.”
- “The company’s liquidity is strong.”
イディオムの例
- 特段 “liquidity” に直接紐づくイディオムは多くありませんが、経済用語として以下のような表現が使われます。
- “to maintain liquidity” (流動性を維持する)
- “to be caught in a liquidity trap” (流動性の罠にはまる)
- “to maintain liquidity” (流動性を維持する)
使用シーン
- フォーマルな公的レポートやビジネスのプレゼンなどで多用されます。
- カジュアルな場面ではあまり頻繁には使われませんが、投資の話題などでは登場します。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“I prefer keeping some extra cash for liquidity in case of emergencies.”
(緊急時に備えて、少し余分に現金を持っておくほうがいいと思うんだ。)“His business has good liquidity, so he rarely worries about sudden expenses.”
(彼のビジネスは流動性が高いので、急な出費をあまり気にしなくていいんだ。)“She’s concerned about liquidity if she invests all her money in property.”
(彼女は全財産を不動産に投資すると流動性が下がることを心配している。)
(2) ビジネスでの例文
“The company aims to improve its liquidity by cutting unnecessary costs.”
(その会社は不要なコストを削減することで流動性を高めることを目指している。)“We discussed our liquidity strategy at the board meeting.”
(取締役会議で流動性戦略について話し合った。)“Maintaining adequate liquidity is crucial for handling unexpected market changes.”
(不測の市場変動に対応するためには、適切な流動性を維持することが重要だ。)
(3) 学術的/経済学的文脈での例文
“High liquidity in financial markets can lead to lower transaction costs.”
(金融市場の高い流動性は、取引コストの低下につながりうる。)“Keynes’s theory addresses the concept of a liquidity trap as part of monetary policy challenges.”
(ケインズの理論では、金融政策上の課題として流動性の罠の概念が扱われている。)“The researcher analyzed factors affecting liquidity in emerging economies.”
(研究者は新興市場経済における流動性に影響を与える要因を分析した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- cash flow (キャッシュフロー): 企業や個人のお金の流入・流出を意味しますが、“liquidity” は資産の換金性をより強調するニュアンスがあります。
- solvency (支払能力): 企業が長期的に債務を支払う能力を指します。一方、“liquidity” は資金をすぐ使える状態に焦点が当たります。
- fluidity (流動性): 一般の「流動性」という意味でも使えますが、金融文脈では “liquidity” のほうが専門的です。
反意語
- illiquidity (非流動性): 資産を現金化しにくい状態を指します。
- illiquid (形容詞形): 「流動性が低い、すぐに現金に変えられない」
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /lɪˈkwɪd.ə.ti/
- イギリス英語: /lɪˈkwɪd.ɪ.ti/
アクセント (強勢)
- 第2音節 “-kwɪ-” にアクセントがきます。
発音の違い
- アメリカ英語では [t] 音が軽くなることがありますが、いずれも大きな違いはありません。
よくある発音の間違い
- 第2音節を強く読むのを忘れたり、/lɪˈkwiːd/ のように /ˈkwiː/ と伸ばしてしまうケースがあるので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “liquidity” を “liquidty” や “liquitidy” と誤る例があります。
- “liquidity” を “liquidty” や “liquitidy” と誤る例があります。
- 意味の混同
- “liquidation” (清算、資産売却) と混同しないようにしましょう。
- “liquidation” (清算、資産売却) と混同しないようにしましょう。
- 試験対策
- TOEICや英検のビジネス経済パートなどで、企業の能力を評価するときに登場します。金融文脈では重要キーワードなのでしっかり覚えておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “liquid” は「液体」。液体は流れやすい→ 資金が流れる・すぐにお金に変えられる→ “liquidity” = 流動性
- 覚える際は “liquid” + “-ity” で「~性・状態」にする接尾辞と覚えておくと体系的にわかりやすいです。
- スペリングで “liqui + d + i + ty” と一文字一文字を意識するとミスを減らせます。
以上が「liquidity」の詳細解説です。金融やビジネスの文脈で重要な単語なので、この機会に覚えておくと便利です。
(資産・証券などの)換金性,流動性
《まれ》流動的な状態