diversification
1. 基本情報と概要
単語: diversification
品詞: 名詞 (主に不可算)
意味(英語): The process of becoming more varied or increasing variety in some aspect
意味(日本語): 「多様化」や「分散化」、または「事業や投資などを多角化すること」を指す言葉です。たとえば投資でリスクを分散するために異なる種類の株式や債券などを組み合わせる場合や、企業が複数の分野に進出して収益源を分散させる場面で用いられます。
「何かを一つに集中せず、バラエティを増やして全体的にバランスを取る」というニュアンスがあります。ビジネスや投資など専門的な文脈でよく使われますが、「多様性を広げる」という一般的な意味としても利用されます。
活用形の例
- 名詞: diversification (多様化・分散化)
- 動詞: diversify (多様化する・多角化する)
- 過去形・過去分詞形: diversified
- 現在分詞形: diversifying
- 過去形・過去分詞形: diversified
- 形容詞: diversified (多様化した)
※ 「diversification」は一般的に名詞で使われますが、動詞形「diversify」や形容詞形「diversified」なども押さえておくと表現の幅が広がります。
CEFRレベル: B2(中上級)
・ある程度英語が使える学習者が、ビジネスや投資などの文脈で学ぶ際に適した単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- di- / dis-: 「離れて」「分散して」などを意味する接頭語
- vers: ラテン語の“vertere”(回す・向きを変える)に由来
- -ify: 「~にする」という動詞化の接尾語
- -ation: 「~という状態・行為」を表す名詞化の接尾語
「多方向へ回転させる、あるいはバラエティを増やす」イメージの語根が含まれています。
関連語や派生語
- diversify (動詞)
- diversified (形容詞)
- diversity (名詞: 多様性)
- diverse (形容詞: 多様な)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- portfolio diversification (ポートフォリオの分散)
- diversification strategy (多角化戦略)
- pursue diversification (多角化を進める)
- encourage diversification (多様化を促進する)
- lack of diversification (多様化の欠如)
- benefit from diversification (多様化から恩恵を受ける)
- diversification opportunities (多角化の機会)
- product diversification (製品の多角化)
- geographic diversification (地域的な多角化)
- diversification of risk (リスクの分散)
3. 語源とニュアンス
語源
「diversification」はラテン語の“diversus”(異なる方へ向かった)や “vertere”(回す)などに由来し、「さまざまな方向に展開する」という意味合いを持ちます。
使用時の注意点・ニュアンス
- 主に専門的な文脈(特にビジネス・投資)で使われるため、ややフォーマル。
- 口語で使うときは、もう少し平易な表現(“variety”、“to branch out”など)を使う場合もあります。
- ビジネスシーンやアカデミックな文章では頻出するため、文書等で使用されることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (不可算): 通常、「不可算名詞」として扱われることが多いです。たとえば「a diversification」よりは「diversification is important」という形が中心です。
一般的な構文例
- “Diversification is crucial for reducing investment risk.”
- “The company’s diversification into new markets has been successful.”
- “Diversification is crucial for reducing investment risk.”
イディオムやよく使われるフレーズ
- “to move toward diversification” (多角化に向かう)
- “to adopt a diversification strategy” (多様化戦略を採用する)
- “to move toward diversification” (多角化に向かう)
フォーマル度について
- ビジネスや学術的文章での使用が多いため、比較的フォーマルな単語です。口語的には「branch out」「get into different fields」などを使う場合があります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話例 (3つ)
“I’m thinking about diversification in my hobbies—maybe I should try painting or guitar.”
- (趣味の多様化を考えてるんだ。絵を描いたりギターを始めたりしてみようかな。)
“Diversification isn’t just for businesses; it’s good to have varied interests.”
- (多様化って企業だけの話じゃないよ。いろんなことに興味を持つのはいいことだよ。)
“A little diversification in daily meals keeps things interesting.”
- (食事をちょっと多様化すると、毎日が楽しくなるよ。)
(2) ビジネスシーン例 (3つ)
“Our CFO stressed the importance of diversification to stabilize revenue streams.”
- (最高財務責任者は、収益源を安定させるための多角化の重要性を強調しました。)
“As part of our diversification strategy, we’re launching new product lines next quarter.”
- (多角化戦略の一環として、次の四半期に新製品を投入します。)
“The CEO believes that diversification will protect the company from market fluctuations.”
- (CEOは、多角化が市場の変動から会社を守ると考えています。)
(3) 学術的・専門文脈例 (3つ)
“Research indicates that diversification in an investment portfolio can markedly reduce risk.”
- (研究によると、投資ポートフォリオを多様化することでリスクが大幅に軽減されることが示されています。)
“In ecology, species diversification is crucial for maintaining a balanced ecosystem.”
- (生態学では、種の多様化がバランスの取れた生態系の維持に不可欠です。)
“Economic diversification is vital for developing countries to ensure sustainable growth.”
- (発展途上国にとって、経済の多角化は持続的な成長を保障する上で非常に重要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- variety (多様性)
- より一般的に「いろいろあること」を表す単語
- より一般的に「いろいろあること」を表す単語
- expansion (拡大)
- 新しい分野への広がりを示すが、「多様化」のニュアンスはやや弱め
- 新しい分野への広がりを示すが、「多様化」のニュアンスはやや弱め
- branching out (事業・興味が広がること)
- 口語的表現で、よりカジュアルに「多角化」を表す
- 口語的表現で、よりカジュアルに「多角化」を表す
- diversification vs. diversity
- “diversity”は状態としての多様性を表し、“diversification”は「多様化するプロセスや行為」を意味します。
反意語 (Antonyms)
- specialization (専門化)
- 「ある分野に特化する」という意味で、diversificationの反対。「集中する」「一本化する」というニュアンスです。
- 「ある分野に特化する」という意味で、diversificationの反対。「集中する」「一本化する」というニュアンスです。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /daɪˌvɜːrsɪfɪˈkeɪʃən/
- イギリス英語: /daɪˌvɜːsɪfɪˈkeɪʃən/
アクセントの位置
- “diver-si-fi-CA-tion” の “-ca-” のあたりに強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありませんが、 “ɜː” の発音に若干の違いが生じることがあります。
よくある発音ミス
-「di-ver-sifi-cation」のように母音やアクセントの位置を誤ってしまうこと。特に “-fi-” の部分を「フィ」とはっきり言う点と、語尾 “-tion” を「ション」と発音する点に注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “diversification” の途中までで止まってしまう (例: “diversificatoin”など)。
- 同音異義語との混同: 発音やつづりが似ている語は少ないですが、“diverse” と “divers” (潜水者やダイバーの複数形) を混同しないよう注意しましょう。
- 試験対策: TOIECや英検などでは、ビジネスの文脈で “diversification strategy” や “benefits of diversification” といった形で出題されやすいです。リスク分散や多角化経営の説明などで登場します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「分散・多角化」のイメージ: 一つの籠に卵を入れすぎないで、いろんな籠に分けておくイメージ。
- 語呂合わせ: “diverse” + “-ify” + “-cation” で「多様+する+こと」。言葉が分かれているイメージを頭に残すとスペルミスを減らせます。
- 勉強テクニック: 「投資リスクを減らすにはdiversification」「企業経営を支えるdiversification」など、具体的なシーンとセットで覚えると定着しやすいです。
多角的に展開したり、リスクを分散するような話題が出てきたときには必ずと言っていいほど登場する重要単語です。ぜひ例文や関連表現とあわせて覚えてみてください。
多様にすること
多様化,多角化,多角経営
多様(であること)