They decided to dismantle the old building and build a new one in its place.
dismantle
1. 基本情報と概要
英語: dismantle
日本語: 解体する、分解する、(制度などを)廃止する
品詞: 動詞 (transitive verb: 他動詞)
「dismantle」は「何かをバラバラにする」「解体する」という意味の動詞です。機械の部品を取り外すときや建物を取り壊すときなどに使われます。比喩的には制度や組織を徐々に廃止・撤廃するときにも用いられます。「解体する」というイメージで覚えるとわかりやすいかと思います。
学習者向け目安としては、やや上級寄りのB2(中上級)レベルの単語です。
活用形
- 現在形: dismantle (現在三人称単数形: dismantles)
- 過去形: dismantled
- 過去分詞形: dismantled
- 現在分詞形: dismantling
他の品詞形
- 名詞形は派生語として直接はありませんが、「dismantling (名詞的用法)」として進行形や状況を表す場合があります。例: The dismantling of the old machine took hours.
(「古い機械の解体に数時間かかった」)
2. 語構成と詳細な意味
- dis-: もともと「反対」「分離」「取り除く」などを意味する接頭辞
- mantle: 古フランス語の “manteler” (マントをかける)などに由来する語。この場合は「カバー(覆い)」を外すイメージ。
「dismantle」は「覆い(mantle)を取り除く(dis-)→ 分解・解体する」というニュアンスを持っています。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10例)
- dismantle a machine(機械を解体する)
- dismantle a building(建物を取り壊す)
- dismantle a bomb(爆弾を解体する)
- dismantle a system(システムを廃止する)
- dismantle a factory(工場を解体する)
- dismantle a tent(テントを畳む・解体する)
- dismantle an organization(組織を解体する)
- dismantle a barrier(障壁を取り除く)
- dismantle a network(ネットワークを解体する / 廃止する)
- dismantle oppressive structures(抑圧的な構造を解体する)
3. 語源とニュアンス
- 語源は中世英語・古フランス語の “desmanteler” から来ており、「マント(mantle)を取り除く(des-)」という意味合いを持ちます。
- もともとは物理的な解体を指すことが多かったのですが、現代では制度や組織、仕組みなどを取り壊す(つまり、徐々に機能をなくす)場合にも使われます。ややフォーマルまたは公的なニュアンスが強めですが、日常会話でも使われることがあります。
- カジュアルよりは、文章やビジネス文書、ニュース記事などでよく見かける単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞なので、後ろには目的語が必要です(何を解体するのかを明示する)。
- 「dismantle something」の形で使います。事物から抽象的な概念まで、「解体されるもの」が目的語となります。
- フォーマル度は中程度から高めで、新聞記事や報告書などでもよく登場します。
5. 実例と例文
以下では日常会話・ビジネス・学術的文脈それぞれで3例ずつ挙げます。
日常会話
“We need to dismantle the bookshelf before we move out.”
(引っ越しの前に本棚を解体しないとね。)“Could you help me dismantle this old TV stand? It’s too heavy.”
(この古いテレビ台を解体するの手伝ってくれない?重すぎるんだ。)“Let’s dismantle the tent after we finish breakfast.”
(朝食が終わったらテントを畳もう。)
ビジネス
“The company decided to dismantle the outdated manufacturing line.”
(その会社は時代遅れになった製造ラインを解体することを決めた。)“We must dismantle unnecessary bureaucracy to improve efficiency.”
(効率化のためには不要な官僚制度を廃止しなければならない。)“Our new CEO plans to dismantle the rigid hierarchy within the organization.”
(新しいCEOは組織内の硬直したヒエラルキーを解体しようとしている。)
学術的・アカデミック
“The study aims to dismantle the traditional assumptions about linguistic evolution.”
(その研究は言語進化に関する伝統的な仮定を解体することを目的としている。)“Scholars have tried to dismantle the myth surrounding this historical event.”
(学者たちはこの歴史的事件をめぐる神話を解体しようと試みた。)“The paper discusses methods to systematically dismantle racist ideologies.”
(この論文では人種差別的なイデオロギーを体系的に解体する方法を論じている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
disassemble(分解する)
物理的に部品に分けるイメージ。機械や装置に使われることが多い。take apart(バラバラにする)
カジュアル表現で、具体的に物をバラバラにするニュアンスが強い。demolish(取り壊す、破壊する)
建物を破壊するイメージが強い(やや激しい)。比喩的表現でも用いられる。deconstruct(理論などを分析する/分解する)
学術的文脈で「構造を解体して分析する」イメージが強い。
反意語
- assemble(組み立てる)
- construct(建設する)
- build(建てる、作る)
「dismantle」とは真逆で、「部品などを結合して作り上げる」イメージの単語です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /dɪsˈmæntl/
- アクセントは「dis-MAN-tle」と、第二音節 “man” に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありませんが、イギリス英語では “t” の発音がややはっきりと聞こえることが多いです。
- 間違いやすい点は “mantle” の “t” の後ろに母音がないので、気を抜くと「マンル」のようになりがちですが、しっかり “dɪs-MAN-tl” と発音しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミスで “dismantel” と書いてしまう人がいますが、正しくは “dismantle” です(“mantle” の部分は “t-l-e” の順)。
- 同音異義語との混同はあまりありませんが、“disassemble” と混乱しやすいです。
- TOEICや英検などのテストではやや上級単語として選択肢に出る場合があります。ビジネス周りの文脈や社会問題の文脈で出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 接頭辞 “dis-” は「離す・取り除く」、語幹 “mantle” は「マント」や「覆い」をイメージ。
→ 「覆いを剥がす」 = 「分解する・解体する」というストーリーで覚えてみましょう。 - 「まずはマントをはずす(dismantle)」というジョーク的なイメージを持つと頭に残りやすいかもしれません。
- 「解体する」イメージが強い、用途は物理的にも比喩的にも使える、と覚えておくと便利です。
以上が「dismantle」の詳細な解説です。何かを覆うものを取り除いてバラバラにするニュアンスを押さえて、使いこなしていきましょう。
…‘の'装備(設備)を撤去する;(装備を)…‘から'取り除く《+名+of+名》
…‘を'取り壊す,解体する