最終更新日:2025/08/17
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その岩は硬くて割れない。

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元となった辞書の項目

hard

形容詞

(物体が)『堅い』,(手触りが)堅固な,しっかりした / 『難しい』,努力を要する / 《名詞の前にのみ用いて》(人が)『精力的な』,勤勉な / 激しい,猛烈な / (生活などが)耐え難い,つらい/ 厳しい, 厳格な / (紙幣に対して)硬貨の

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解説

1. 基本情報と概要

英語・日本語の意味


  • hard (形容詞)


    • 英語: “hard” は「硬い」「難しい」「厳しい」などの意味を持ちます。

    • 日本語: 「硬い」「難しい」「大変な」「熱心な」など、文脈によって複数の意味があります。

    • 例: 石のように「物理的に硬い」、問題が「難しい」、生活状況が「厳しい」、仕事に「真剣に取り組む」など、少し幅広いニュアンスを持ちます。


品詞と活用形


  • 品詞: 形容詞 (adjective)

  • 活用形: 形容詞なので、基本的に変化形はありませんが、比較級・最上級として “harder”, “hardest” があります。

  • 他の品詞: “hard” は副詞としても使われ、「熱心に」「一生懸命に」という意味を表します(例: “He works hard.”)。名詞では “hardness” が「硬さ」という意味を持ちます。

CEFRレベルの目安


  • B1(中級): 日常会話や文章で頻繁に出てくる基本的な形容詞です。幅広い意味があり、詳しく理解すると幅広い表現に活かせます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • “hard” は明確な接頭語や接尾語を含まない、比較的短い語です。

  • 名詞形: “hardness” (硬さ)

  • 副詞形: “hard” (熱心に、激しく)、別の副詞に “hardly” (ほとんど~ない) がありますが、これは意味が大きく異なります。

関連単語・派生語


  • hardness (名詞): 硬さ・堅牢さ

  • hardly (副詞): ほとんど~ない(“hard” の副詞形と混同しないよう注意)

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. hard work(大変な仕事)

  2. hard time(つらい時期/苦労の多い時間)

  3. hard rock(硬い岩 / 音楽ジャンルの「ハードロック」)

  4. hard evidence(確固たる証拠)

  5. hard decision(難しい決断)

  6. hard surface(硬い表面)

  7. hard question(難しい質問)

  8. hard to believe(信じがたい)

  9. hard to swallow(受け入れがたい/理解しがたい)

  10. hit (something) hard(~を激しく打つ)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 語源: 古英語の “heard” (強い、堅い)に由来します。もともと「硬いもの」、「力強い」というニュアンスが発端でした。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 文脈によって「硬さ」を指す場合と「困難さ」を指す場合があります。

  • 物理的な「硬い」の意味はカジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。

  • 「難しい」という文脈で使う場合は、日常会話からビジネスまで自然に使われます。

  • 「厳しい・辛い」というニュアンスでは、「生活が厳しい(My life is hard.)」のように感情表現にもよく使われます。

  • 口語・文章ともに使われる、非常に一般的な形容詞です。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文


  • “It is hard to 〜.” → 「~するのは難しい」

    例: “It is hard to solve this problem.”(この問題を解くのは難しい)

  • “(be) hard on 〜.” → 「〜に対して厳しい」

    例: “Don’t be too hard on yourself.”(自分に厳しすぎないで)

イディオム


  • “between a rock and a hard place” → 「板挟みの状況」

    例: “He’s between a rock and a hard place.”(彼はどっちつかずの苦しい状況にいる)

文法上のポイント


  • 可算・不可算: 形容詞なので名詞のように可算・不可算の区別はありません。

  • 他動詞・自動詞: 動詞ではなく形容詞なので、この区別はありません。

  • 副詞で使う場合(“work hard” など)は「一生懸命に」「激しく」を表します。


5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “This bread is too hard to bite.”


    • このパン、硬すぎてかみ切れないよ。


  2. “It’s hard to wake up early in the morning.”


    • 朝早く起きるのは難しいね。


  3. “He works hard every day to support his family.”


    • 彼は家族を支えるために毎日一生懸命働いているよ。


ビジネスでの例文


  1. “It was a hard decision, but we had to cut costs.”


    • つらい決断でしたが、経費削減をせざるを得ませんでした。


  2. “We have to work hard to meet this month’s sales target.”


    • 今月の売上目標を達成するために一生懸命働く必要があります。


  3. “The data provides hard evidence for our proposal.”


    • このデータは私たちの提案を裏付ける確固たる証拠となります。


学術的な文脈での例文


  1. “Developing a reliable algorithm is a hard problem in computer science.”


    • 信頼性のあるアルゴリズムの開発は、コンピューターサイエンスでは難問です。


  2. “His research findings offer a hard look at the socioeconomic factors.”


    • 彼の研究結果は社会経済的要因について厳しい視点を示しています。


  3. “It’s hard to overestimate the impact of climate change.”


    • 気候変動の影響を過大評価することは難しい(それほど大きい影響がある)。



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. difficult(難しい)


    • 「具体的に解決が困難」というニュアンスが強い。

    • 例: “This puzzle is difficult.”


  2. tough(難しい、頑丈な、タフな)


    • より口語的に「骨の折れる」「厄介な」ニュアンス。

    • 例: “That test was really tough.”


反意語


  1. easy(簡単な)


    • 「難しくない」状況を表す基本的な単語。

    • 例: “That question was pretty easy compared to the others.”


  2. soft(柔らかい)


    • 物理的な「硬い(hard)」の反対語として。「難しい(hard)」の反対語ではないので注意。

    • 例: “This pillow is soft.”



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /hɑːrd/ (アメリカ英語), /hɑːd/ (イギリス英語)

  • アクセント: 「hárd」のように、単音節なので特に強勢が置かれる音節はひとつだけです。

  • アメリカ英語とイギリス英語:


    • アメリカ英語では /r/ の音が比較的強く発音されます(“ハー(r)ド”に近い)。

    • イギリス英語では /r/ の音が弱め、場合によってはほぼ聞こえないこともあります(“ハード”)。


  • よくある間違い: “heard” (/hɜːrd/ 発音:ハードではなくハードゥ) と混同しがちなので注意します。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “hard” を “heard” と混同しないこと。

  • 同音異義語との混同: 副詞の “hard” と “hardly” は意味が全く異なるので混乱しないようにしましょう。

  • TOEIC・英検対策: 「~するのが難しい(=It’s hard to ...)」「一生懸命に(=hard as an adverb)」の用法が頻出です。接続詞的に使われるわけではないので、誤用に注意してください。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「カチカチ(硬い)= hard」とイメージすると覚えやすいです。

  • 「難しい」問題は「カチカチに固い問題」というイメージで結びつけられます。

  • 副詞 “hard” と “hardly” の区別は、「一生懸命に(hard)」と「ほとんど~ない(hardly)」で意味が真逆なので、ペアで意識すると混同を防ぎやすいです。

  • 音読や自作例文を書いて、違う文脈での “hard” の意味を使い分けると定着しやすくなります。

以上が形容詞 “hard” の詳細な解説です。幅広い意味を一度に覚えるのは大変かもしれませんが、文脈によってどう意味が変わるかに注目すると、より自然に使いこなせるようになります。

意味のイメージ
hard
意味(1)

(物体が)堅い,(手触りが)堅固な,しっかりした

意味(2)

難しい,努力を要する

意味(3)

《名詞の前にのみ用いて》(人が)精力的な,勤勉な

意味(4)

激しい,猛烈な

意味(5)

(生活などが)耐え難い,つらい

意味(6)

(季節・天候などが)厳しい;(雨・風などが)激しい

意味(7)

(人が)厳格な;(行為などが)容赦しない,無情な

意味(8)

(方針・条件などが)妥協(譲歩)しない,厳しい

意味(9)

(感情が)うらみを含む,憤然とした

意味(10)

(体が)筋肉質の,がんじょうな

意味(11)

(紙幣に対して)硬貨の,(小切手などに対して)現金の;(貨幣が)容易に兌換(だかん)できる

意味(12)

(子音が)硬音の(c,gがcome, goのように[k],[g]と発音される)

意味(13)

アルコール分の多い

意味(14)

(水が)硬質の

意味(15)

(エックス線が)透過能力が大きい

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