元となった辞書の項目
invent
解説
以下では、英単語“invent”について、学習者視点でできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語
- invent (動詞)
意味(英語/日本語)
- 英語: “to create or design something that has never existed before,” “to think up or devise (a new idea, story, etc.)”
- 日本語: 「今までなかったものを初めて作り出す」「新しい方法やアイデアを考え出す」「物語や言い訳などをでっち上げる」という意味です。
「何かを作り上げる」「考案する」というニュアンスで使われる単語です。発明や新しいものの創出を強調するときに用いられることが多いです。
品詞
- 動詞 (Verb)
活用形
- 原形: invent
- 三人称単数現在形: invents
- 現在分詞・動名詞: inventing
- 過去形 / 過去分詞: invented
他の品詞との関係
- 名詞形: invention (発明、創案)
- 名詞形2: inventor (発明者)
- 形容詞形: inventive (創造力に富んだ)
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級): 新しいアイデアを論じたり、物事の由来を説明したりできるレベル。この単語が自然に使えると、抽象概念やイノベーションについて話せる幅が広がります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- in- + vent
この“in-”は「~の中へ」というラテン語由来の接頭語に由来し、 “vent” はラテン語の “venire” (来る) に関連があります。直訳すると「(中に)見出す」「(中から)出す」のようなイメージになります。「発明する」「発見する」という意味合いは、もともと「探し当てる」や「思いつく」というニュアンスを含んでいます。
他の単語との関連性
- invention:発明、考案(名詞)
- inventor:発明家(名詞)
- inventive:創造的な、発明の才がある(形容詞)
- reinvent:再び発明する、新たに作り直す
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- invent a new device(新しい装置を発明する)
- invent a story(物語を作り上げる/でっち上げる)
- invent a machine(機械を発明する)
- invent a lie(嘘をでっち上げる)
- invent an excuse(言い訳を考え出す)
- invent a concept(概念を創造する)
- invent a method(方法を考案する)
- be credited with inventing ~(~を発明したとして評価される)
- be the first to invent ~(~を最初に発明する)
- try to invent something new(新しいものを発明しようとする)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の invenire(見つける、発見する)が語源です。「探して見つける」→「考え出す・作り出す」という流れで、発明という意味が生まれました。
使用上のニュアンス
- “invent” は「無から有を創り出す」という強い創造性を伴うニュアンスがあります。一方で「事実無根のものを作り上げる」という文脈での「でっち上げる」という使われ方もあります。
- フォーマルな文脈でも使われますが、「言い訳をでっち上げる」というような会話でもカジュアルな場面でよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
(主語) + invent + (目的語)
- 例: “They invented a new method.”
(彼らは新しい方法を発明した。)
- 例: “They invented a new method.”
(主語) + invent + (目的語) + (補足情報)
- 例: “He invented the first practical steam engine in the 18th century.”
(彼は18世紀に最初の実用的な蒸気機関を発明した。)
- 例: “He invented the first practical steam engine in the 18th century.”
他動詞・自動詞の使い分け
- “invent” は基本的に 他動詞 (何を発明するか目的語が必要) です。自動詞的な使われ方はなく、目的語とセットで使われることが多いです。
フォーマル / カジュアル
- フォーマル、カジュアルいずれの場面でも使用可能です。学術的な論文から日常会話まで幅広く使われます。
5. 実例と例文
日常会話で使われる例文
- “I wish I could invent something that would make me rich overnight!”
- 一晩で大金持ちになれるようなものを発明できたらいいのに!
- “Don’t invent excuses for not doing your homework.”
- 宿題をやらない言い訳をでっち上げないでよ。
- “He likes to invent silly stories just to make people laugh.”
- 彼は人を笑わせるためにくだらない物語を作るのが好きなんだ。
ビジネスシーンで使われる例文
- “Our company is trying to invent a new process to reduce costs.”
- わが社はコスト削減のための新しいプロセスを考案しようとしている。
- “We need someone who can invent innovative solutions to complex problems.”
- 複雑な問題に対して画期的な解決策を考案できる人材が必要です。
- “The startup aims to invent cutting-edge technology to disrupt the market.”
- そのスタートアップは市場を変革する最先端技術を生み出すことを目指している。
学術的な文脈で使われる例文
- “Researchers often invent new measurement techniques for advanced experiments.”
- 研究者はしばしば高度な実験のために新しい測定技術を考案する。
- “To solve global issues, we must invent sustainable energy solutions.”
- 地球規模の問題を解決するためには、持続可能なエネルギーソリューションを発明しなければならない。
- “Scientists strive to invent novel methods for analyzing big data.”
- 科学者たちはビッグデータを分析するための新しい方法を生み出そうと努力している。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
create(創造する)
- “invent” よりも広い意味の「創作・創造」。作品やアイデアに限らず、芸術作品やシチュエーションも含めます。
- 例: “He created a beautiful painting.”
- “invent” よりも広い意味の「創作・創造」。作品やアイデアに限らず、芸術作品やシチュエーションも含めます。
devise(考案する)
- 計画や仕組み、方法を「工夫して考え出す」ニュアンス。問題解決方法などを実用的に考え出すときに使われやすい。
- 例: “She devised a clever strategy.”
- 計画や仕組み、方法を「工夫して考え出す」ニュアンス。問題解決方法などを実用的に考え出すときに使われやすい。
conceive(思いつく)
- 「(アイデア)を思い付く」という意味で、頭の中に概念や計画が生まれるニュアンス。
- 例: “He conceived a plan to expand the business.”
- 「(アイデア)を思い付く」という意味で、頭の中に概念や計画が生まれるニュアンス。
think up(思いつく)
- 日常会話的な表現で「アイデアなどを考えつく」。カジュアルな言い方。
- 例: “We need to think up a better marketing strategy.”
- 日常会話的な表現で「アイデアなどを考えつく」。カジュアルな言い方。
反意語
- copy(模倣する)
- すでに存在するものをただ真似や複製するだけで、新規の創造は伴わない。
- replicate(再現する、複製する)
- 既存のものを同じように再現するため、「invent」と真逆のニュアンスになることが多い。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ɪnˈvɛnt/
- イギリス英語: /ɪnˈvɛnt/
アクセント(強勢)の位置
- “in-VENT” の第2音節 “vent” に強勢があります。
よくある発音の間違い
- “in-VINT” と “vent” が「ヴェント /vɛnt/」であることに注意。最初の “in-” は軽く、母音は「イ(ɪ)」としっかり出すのがポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス
- “invert” (反転する) と書き間違えたり、 “invente” と綴りを余分に足してしまうミスが起こりがちです。
- “invert” (反転する) と書き間違えたり、 “invente” と綴りを余分に足してしまうミスが起こりがちです。
- 同音異義語との混同
- 同音異義語はとくにありませんが、似た形の “prevent”(防ぐ)と混同する初学者もいるかもしれません。
- 同音異義語はとくにありませんが、似た形の “prevent”(防ぐ)と混同する初学者もいるかもしれません。
- TOEICや英検など試験対策
- “invent” はビジネスシーンや科学技術の文脈でよく使われます。派生語 “invention”, “inventor” などの穴埋め問題や語伐問題が出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「発明王エジソン(Edison)」を思い出すと “invent” の意味「発明する」がイメージしやすいです。
- 語源である “invenire”(見つける)と結びつけて、「頭の中で何かを見つけ出す → 発明する」とイメージしましょう。
- スペルは “in + vent”。 「中へ、風が吹き込む(vent)」ようにイメージすると忘れにくくなります。
以上が動詞 “invent” の詳細解説です。新しいものを「見つけ」「思いつき」、形を伴わせるという力強い意味合いをもつ、とても便利な動詞です。ぜひ日常から学術的な会話まで活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
…‘を'発明する,考え出す
意味(2)
…‘を'でっち上げる