probability

1. 基本情報と概要

単語: probability

品詞: 名詞 (noun)

活用形: 不可算名詞として用いられます（可算名詞的用法は少ないですが、特定の「起こりうる結果の一つ一つの確率」を言及する場合に可算扱いされることがあります）。

英語での意味: The likelihood or chance that a particular event will occur.

日本語での意味: ある出来事が起こる可能性、起こりやすさを指す言葉です。たとえば「このイベントが起こる確率は高いです。」のように使われます。

「probability」は数学分野でも一般的に使われますが、日常会話でも「何かが起こる見込み」や「起こりそうな感じ」を示す場面で使われることがあります。少しフォーマルな響きがある単語ですが、理系分野に限らず、確率論や可能性を述べる時によく使われる便利な言葉です。

CEFRレベルの目安: B2（中上級）

• B2：中上級レベルの学習者が、特定の専門分野や抽象的なトピックについて議論する際に使いこなせる単語です。

その他の品詞

• 「probable」(形容詞): 起こりそうな
  


• 「probably」(副詞): おそらく、たぶん
  

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 接頭語: なし
  


• 語幹: probabil- (「確からしさ」「起こりうる」を示す部分)
  


• 接尾語: -ity (名詞を形成する一般的な接尾語)

派生語や類縁語

• probable (形容詞): 起こりそうな
  


• improbability (名詞): 起こりそうにないこと、またはその度合い
  


• probabilistic (形容詞): 確率に関する、確率的な
  

よく使われるコロケーション（共起表現）や関連フレーズ

1. high probability（高い可能性）
   


2. low probability（低い可能性）
   


3. probability theory（確率論）
   


4. probability distribution（確率分布）
   


5. in all probability（十中八九、おそらく）
   


6. probability of success（成功の可能性）
   


7. conditional probability（条件付き確率）
   


8. beyond probability（確率の範囲を超えている、まずありえない）
   


9. assess the probability（可能性を評価する）
   


10. statistical probability（統計的確率）

3. 語源とニュアンス

語源

• 「probability」はラテン語の「probabilis」(ありそうな、もっともらしい)から派生しています。

歴史的にどのように使われてきたか

• 発端は「もっともらしさ」「真実味」を表す語源から始まり、数学や科学の分野が発展するにつれて「確率」「起こる可能性」の専門用語として定着しました。

特定の状況での微妙なニュアンス

• 日常会話ではややフォーマル/専門的に聞こえることが多いですが、学術的な場やビジネスの議論、プレゼンなどでは好んで使われます。
  


• 「chance」や「likelihood」に比べると、やや硬め・学術的な印象になります。

使用時の注意点

• 口語では「chance」のほうが手軽に使われることが多いです。ただしプレゼンテーションや論文など、もう少し専門的・正確さを重視する際は「probability」がよく使われます。

4. 文法的な特徴と構文

文法的特徴

• 名詞として使われ、主に不可算名詞として扱われます。
  


• ただし、複数形(probabilities)で使う場合もあり、「さまざまな確率」や「いくつかの可能性」という意味合いで用いられます。例: “There are several probabilities to consider.”

一般的な構文・イディオム

• in all probability: 「十中八九、おそらく」
  


• the probability that + [S (節)]…: 「…という確率」
  
  例: “The probability that it will rain tomorrow is high.”
  


• there is a high/low probability of + [名詞]…: 「～の確率が高い/低い」
  
  例: “There is a high probability of success.”

フォーマル/カジュアルの使い分け

• 「probability」は比較的フォーマル。
  


• 同じニュアンスでよりカジュアルには「chance」が使われることが多いです。

5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文

1. “There’s a high probability we’ll see him at the party tonight.”
   
   （今夜のパーティーで彼に会う可能性は高いね。）
   


2. “In all probability, she’ll call you tomorrow.”
   
   （十中八九、彼女は明日あなたに電話するよ。）
   


3. “What’s the probability it’ll actually snow in April?”
   
   （4月に雪が降る確率ってどのくらい？）

(2) ビジネスでの例文

1. “We need to calculate the probability of meeting the sales target this quarter.”
   
   （今四半期で販売目標を達成する確率を計算する必要があります。）
   


2. “There is a low probability of project failure, according to our risk assessment.”
   
   （リスク評価によると、このプロジェクトが失敗する確率は低いです。）
   


3. “We should discuss the probability of market growth before finalizing our strategy.”
   
   （戦略を確定する前に、市場成長の確率について話し合うべきです。）

(3) 学術的な文脈での例文

1. “Probability theory forms the foundation of statistics.”
   
   （確率論は統計学の基礎を成します。）
   


2. “This experiment relies on calculating conditional probabilities.”
   
   （この実験は条件付き確率を計算することに依拠しています。）
   


3. “We can use a probability distribution to model the data.”
   
   （データをモデル化するために確率分布を使うことができます。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語 (synonyms)

1. likelihood (見込み、可能性)
   
   
   
   • 「probability」よりも口語的かつ広い意味で「～である見込み」を表します。
     
   
   


2. chance (チャンス、可能性)
   
   
   
   • 「probability」よりもカジュアルな表現。日常会話で多用されます。
     
   
   


3. possibility (可能性)
   
   
   
   • 「何かが起こるかもしれない」という可能性全般にフォーカス。確率論的なニュアンスはやや弱め。
     
   
   

反意語 (antonyms)

• impossibility (不可能)
  


• certainty (確実さ) … 反意とは言い切れませんが、「確実性」の反対概念として「不確実性」を示す場合に対比されることがあります。

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)

• アメリカ英語: /ˌprɑːbəˈbɪləti/
  


• イギリス英語: /ˌprɒbəˈbɪləti/

強勢(アクセント)

• “pro-ba-BI-li-ty” の “BI” の部分に強勢が置かれます。

アメリカ英語とイギリス英語の違い

• アメリカ英語では「プロバビリティ」、イギリス英語では「プロバビリティ」のように「ɑ(ア)」と「ɒ(オ)」の差異がありますが、大きな違いはありません。

よくある発音ミス

• “prob*eability” や “proba*bleity” など、母音を混乱してしまうミスがあります。
  


• アクセントの置き場所がずれて「probabil*I*ty」としてしまうことなど。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: “probability” は母音が多いので、綴りを間違えやすいです。特に “probablity” (i が抜ける) というミスに注意。
   


2. 同音異義語との混同: 似た発音の英単語はあまりありませんが、 “possibly” や “probably” などと混同することはあります。
   


3. 使い分け: 「possibility」とは微妙な違いがあります。「probability」は数字などで表しやすい確率を示すニュアンスが強いです。
   


4. 試験対策: TOEICや英検などでは、ビジネス文脈やリスク評価などのパッセージで登場することがあります。構文とセットで覚えておくと有利です。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• スペルのポイント: “prob*abili*ty” の母音(a, i, i)の順番を意識しましょう。
  


• 「prob-」という音から「プロっぽい確率」というイメージを持つと、数学的・科学的な言葉だと覚えやすいかもしれません。
  


• 「probable(形容詞)」＋ 「-ity(名詞化)」という構成を思い出すと、スペルの流れをつかむことができます。
  


• 数学の「確率論(probability theory)」を思い出すとイメージしやすくなります。

以上が “probability” の詳細解説です。確率・可能性を表す上で非常に重要な単語なので、日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使えるようにしておくと便利です。