元となった辞書の項目
excel
動詞
(…の点で)…‘に'『まさる』,‘を'『しのぐ』《+『名』+『in』(『at』)+『名』(do『ing』)》,(…として)…‘に'まさる《+『名』+『as』+『名』》 / (…に)『ひいでる』,ぬきんでる《+『in』(『at』)+『名』(do『ing』)》,(…として)まさる《+『as』+『名』》
解説
1. 基本情報と概要
単語: excel
品詞: 動詞 (他動詞もしくは自動詞的に扱われることが多い)
活用形:
- 原形: excel
- 三人称単数現在形: excels
- 過去形: excelled
- 過去分詞形: excelled
- 現在分詞・動名詞形: excelling
意味
- 英語: to be very good at something; to do extremely well.
- 日本語: 「(ある分野・活動などで)秀でる、優れている」という意味を持ちます。
「excel」は、スポーツや勉強、仕事など、特定の分野や活動において際立って優れている、他の人より抜きん出る、といったニュアンスで使われる動詞です。
他品詞形
- 名詞: excellence(優秀さ)、excel(Microsoft Excelなどソフト名として用いられる例外的な用法もあります)
- 形容詞: excellent(優れた)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 「excel」は日常的に出てくる単語ではありますが、「とても優れている」という文脈で使うため、やや上級の学習者が習得するイメージです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: ex-(「外へ」「離れて」「超えて」などのニュアンス)
- 語幹: cel(ラテン語の「高める」「持ち上げる」「抜きん出る」という意味を持つ“cellere”に由来)
派生語・類縁語
- excellence: 優秀さ、卓越
- excellent: 優れた、素晴らしい
- excel oneself: 自分の限界を超える(イディオム的表現)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- excel at mathematics → 数学で秀でている
- excel in sports → スポーツで際立っている
- excel academically → 学業成績が優れている
- excel in business → ビジネス分野で強みを発揮する
- excel at problem-solving → 問題解決能力が高い
- continue to excel → 引き続き優れた成果を上げる
- be determined to excel → 優れようと決心している
- excel beyond expectations → 期待を上回るほど優れている
- excel in every aspect → あらゆる面で秀でている
- excel oneself in performance → パフォーマンスで自己ベストを更新する
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “excellere” (ex + cellere) に由来します。ex は「外に、上に」、cellere は「高くあげる」という意味で、「他より頭一つ抜ける」ニュアンスが含まれています。
ニュアンス・使用感
- 「excel」は、何か特定の分野や活動で人よりも卓越している、優れているというイメージを与えます。
- フォーマルにもカジュアルにも使える言葉ですが、「excel」は非常にポジティブで評価の高い言い方であり、文章でも口語でも広く使われます。
- ビジネスや学業などの正式な場面はもちろん、日常会話でも「(誰かが)とても得意」ということを強調するために用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞的な使用: “He excels in sports.”(彼はスポーツに秀でている)
- 他動詞的な使用(やや古風・文語的): “He excels all his classmates in math.”(彼は数学でクラスメート全員を上回っている)
- 現代英語ではあまり頻繁に見られず、代わりに “excel in/at ~” が一般的。
イディオム
- excel oneself: 自己ベストを更新する、期待以上の結果を出す
- 例: “She really excelled herself in the last competition.”(彼女は前回の大会で自分の限界を超える健闘をした)
使用シーン
- レポートや論文などのフォーマル: “The company excels in customer service.”
- 日常会話、カジュアル: “You really excel at cooking Italian food!”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I’ve noticed you really excel at baking cookies. How did you get so good?”
(クッキー作りにかなり秀でてるよね。どうやってそんなに上手くなったの?) - “She excels in painting landscapes; her work is amazing.”
(彼女は風景画に秀でているんだ。作品がすごいよ。) - “He’s always excelled at talking to new people, even as a kid.”
(彼は子供の頃から新しい人との会話にいつも長けていた。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Our team excels in meeting tight deadlines without compromising quality.”
(私たちのチームは高い品質を保ちながら厳しい納期に対応することにおいて秀でています。) - “She consistently excels in sales performance, surpassing her targets every quarter.”
(彼女は常に営業成績が優れていて、毎四半期の目標を上回り続けている。) - “To excel in customer service, we need to understand their needs thoroughly.”
(顧客サービスで優れるためには、彼らのニーズを十分に理解する必要があります。)
学術的・アカデミックな例文(3つ)
- “Students who excel in critical thinking skills often perform better in research projects.”
(批判的思考力に秀でた学生は研究プロジェクトでより良い成果を出すことが多い。) - “He excelled in his graduate studies, publishing several papers in top-tier journals.”
(彼は大学院での研究において優れた成果を上げ、トップジャーナルに複数の論文を発表した。) - “To excel in scientific research, one must be passionate and methodical.”
(科学研究で秀でるためには、情熱と綿密さが必要だ。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- surpass (~を上回る)
- “excel”よりも「何かを超える」というニュアンスが強い。
- 例: “She surpassed her coach’s expectations.”(彼女はコーチの期待を超えた。)
- “excel”よりも「何かを超える」というニュアンスが強い。
- outdo (~を凌駕する)
- 「対抗相手より上」を意識した表現。スポーツや競争のシーンでよく使われる。
- 例: “They outdid their rivals in the final match.”(彼らは決勝戦でライバルを凌駕した。)
- 「対抗相手より上」を意識した表現。スポーツや競争のシーンでよく使われる。
- shine (際立つ、輝く)
- よりカジュアルで、長所で目立つイメージ。
- 例: “He shines when it comes to public speaking.”(彼は人前で話すときに際立つ。)
- よりカジュアルで、長所で目立つイメージ。
反意語
- fail (失敗する、立ち後れる)
- 例: “He failed to excel, but he gained valuable experience.”(彼は活躍とまではいかなかったが、貴重な経験を得た。)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /ɪkˈsɛl/ または /ɛkˈsɛl/
- 強勢: “ex-CEL” の第2音節に強勢があります。
- アメリカ英語・イギリス英語: ほぼ同じ発音ですが、イギリス英語は少し /ɪ/ が短めに聞こえることがあります。
- よくある間違い: “ex-SELL” と言うと自然ですが、最初の音を “eg” のように発音してしまう人もいます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “excel” を “exel” や “excell” と誤記するミスが起こりがちです。
- 同音・類似: “アクセル (accelerator)” とまったく別の単語と混同しないように注意してください。
- 資格試験対策: TOEICや英検などで、「優れた成果を出す」「秀でている」という表現を問う問題で出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: ex-(外へ)+ cellere(上げる) → 外に突き出るほど高く上がる=「抜きん出る」。
- 学習テクニック: 「Excel(エクセル) = Microsoft Excel(表計算ソフト)」と覚えている人も多いですが、本来「excel」は「優れている・際立つ」の意。スプレッドシートの “Excel” にかけて「表計算ソフトのように機能が優れたイメージで“excel”」と関連付けして覚えるのも一つの方法です。
以上が、動詞 “excel” の詳細な解説です。自分の強みを語りたいときや、誰かを高く評価したいときに、上手に使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(…の点で)…‘に'まさる,‘を'しのぐ《+名+in(at)+名(do*ing)》,(…として)…‘に'まさる《+名+as+名*》
意味(2)
(…に)ひいでる,ぬきんでる《+in(at)+名(do*ing)》,(…として)まさる《+as+名*》