He accidentally overturned the table while reaching for his phone.
overturn
1. 基本情報と概要
単語: overturn
品詞: 動詞 (verb)
活用形:
- 現在形: overturn / overturns (三人称単数)
- 過去形: overturned
- 過去分詞: overturned
- 現在分詞: overturning
意味(英語):
1) to turn something over or upside down
2) to reverse or invalidate an existing decision, status, or ruling
意味(日本語):
1) ひっくり返す、転覆させる
2) (判決や決定などを)覆す、取り消す
「overturn」は、「物理的に何かをひっくり返す」場合、または「法律上の判決や決定を覆す」ような場面で使われます。少しフォーマルで、ニュースや書面でもよく目にしますが、日常会話でも「車が転覆した」など物理的に使うときにもよく使われます。
CEFRレベル: B2(中上級)
→ 日常的にも使われますが、法律や公式な文脈でもよく使われるため、ある程度の英語力が必要な単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- over-: 「上に」「覆って」というニュアンスを持つ接頭辞
- turn: 「回転する」「向きを変える」を表す語根・動詞
overturn は、これらが組み合わさって「上から回してひっくり返す、または決定などを覆す」イメージを持ちます。
派生語・関連語
- turn over: 「ひっくり返す」という動詞句(こちらは句動詞)
- overturning: 現在分詞形で「転覆、覆すこと」という名詞的に扱われる場合もある
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- overturn a decision(決定を覆す)
- overturn a ruling(判決を覆す)
- overturn a verdict(評決を覆す)
- overturn a car(車をひっくり返す)
- overturn a boat(船を転覆させる)
- attempt to overturn(覆そうと試みる)
- seek to overturn(覆すことを目指す)
- be overturned in court(裁判で覆される)
- overturn the current system(現行システムを覆す)
- overturned on appeal(控訴審で覆される)
3. 語源とニュアンス
語源
- Latin: “turn”に相当するラテン語を直接の由来とするわけではないが、古英語から中英語にかけて「turn(回す)」に接頭語の over-(上に、覆う) が合わさってできた表現です。
ニュアンス・使用時の注意
- 物理的に「ひっくり返る・返す」:カジュアルにも使われる。
- 法的・公的に「判決や決定を覆す」:ややフォーマルで、特にニュース記事や裁判などの文脈で頻出。
オフィシャルな文章やニュースで「人々の予想を覆す」や「裁判所が前判決を覆す」という形でよく見かけます。また、会話でも「転覆」を表す場合にはカジュアルに使われることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb)
- 目的語をとる形で使われます。
- 例: The court overturned the initial decision.
- 目的語をとる形で使われます。
- 受動態 (passive form)
- 例: The initial decision was overturned by the court.
- 例: The initial decision was overturned by the court.
- カジュアルな場面では「turn over」を使うほうが口語的な場合もあります。ただし「判決を覆す」は「overturn」がぴったりです。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “If you drive too fast on that curve, the car might overturn.”
(あのカーブをスピードを出しすぎて曲がると、車がひっくり返るかもしれないよ) - “The boat overturned in the storm, but everyone was rescued.”
(嵐でボートが転覆したけど、全員が救助されたよ) - “Be careful not to overturn the table when you move it.”
(テーブルを動かすときに、ひっくり返さないように気をつけて)
ビジネスシーンでの例文
- “The CEO wants to overturn our current marketing strategy.”
(CEOは現行のマーケティング戦略を覆したいと思っています) - “Any attempt to overturn the policy will require board approval.”
(その方針を覆すには、取締役会の承認が必要となるでしょう) - “They’re planning to overturn the decision about expanding the office.”
(彼らはオフィス拡張の決定を覆すつもりです)
学術的/法律的な文脈での例文
- “The Supreme Court overturned the lower court’s ruling.”
(最高裁は下級裁判所の判決を覆した) - “Research in this field may overturn prevailing theories.”
(この分野の研究によって、支配的な理論が覆されるかもしれない) - “The defense team appealed in hopes of overturning the conviction.”
(弁護団は有罪判決を覆すために控訴した)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- reverse(逆転させる、覆す)
- 「裏返す」「巻き戻す」ニュアンスが強い。判決を覆す場合にも使えるが、日常的には「方向を反対にする」の意味が強い。
- 「裏返す」「巻き戻す」ニュアンスが強い。判決を覆す場合にも使えるが、日常的には「方向を反対にする」の意味が強い。
- upset(ひっくり返す、狂わせる)
- 「感情を乱す」の方が日常的に強い意味合いになるが、物理的に「容器をひっくり返す」の用法もある。
- 「感情を乱す」の方が日常的に強い意味合いになるが、物理的に「容器をひっくり返す」の用法もある。
- capsize(船が転覆する)
- 「船・ボート」がひっくり返る場合にほぼ限定して使われる。
- 「船・ボート」がひっくり返る場合にほぼ限定して使われる。
- tip over(ひっくり返す/ひっくり返る)
- カジュアルに「ちょっと傾けてひっくり返す」イメージ。
- カジュアルに「ちょっと傾けてひっくり返す」イメージ。
反意語 (Antonyms)
- uphold(支持する、維持する)
- 法的な文脈で「判決を支持・維持する」意味。
- 法的な文脈で「判決を支持・維持する」意味。
- maintain(維持する、続ける)
- 物理的にひっくり返さない、または主張を変えないという意味で対比ができる。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˌoʊvərˈtɝːn/
- イギリス英語: /ˌəʊvəˈtɜːn/
- アメリカ英語: /ˌoʊvərˈtɝːn/
- アクセント: 「o-ver-TURN」のように、後ろの “turn” の部分に強勢があります。
- よくある間違い: 前半を「オーヴァー」ではなく「オウヴァー」のように発音する点。特にアクセントを “turn” に置くことで自然になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “overturn” は “ove*r*turn” で、 “overtun” や “overturen” などと誤写しやすい。
- 同音異義語は特にありませんが、 “overturn” と “overtone” を混同しないように注意。
- TOEICや英検でも法律関連やビジネス状況での読解問題に出題されることがある単語です。判決などを「覆す」という文脈でしっかり覚えておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “over” + “turn” = 何かを「上からグイッと回して」ひっくり返すイメージを思い浮かべると覚えやすいです。
- 法的文脈では「決定をひっくり返す」という転用イメージで覚えると応用が効きます。
- 「over」には「上から覆う」イメージが多いので、“overlook”(見落とす/見渡す)など他の “over” のつく単語との関連で一緒に学ぶと同時に定着しやすいでしょう。
以上が、動詞「overturn」の詳細解説です。ぜひ、物理的にも比喩的にも「ひっくり返す」「覆す」という感覚をつかんで使いこなしてください。
…‘を'ひっくり返す(turn over)
…‘を'体倒する
ひっくり返る
〈政府などが〉倒れる