mistrustful
1. 基本情報と概要
単語: mistrustful
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- 「mistrustful」は、一般的に日常会話というよりは、文章や議論の中で「疑い深い」「信用しない気持ちが強い」ということを描写するときに使われる単語です。少し高度な単語なので、語彙力を増やしたい人向けといえます。
意味(英語)
- Having or showing a lack of trust; being suspicious or doubtful about someone or something.
意味(日本語)
- 「疑い深い」「信用しがたい」といった意味です。何かに対してしっかり信頼できない気持ち、あるいは誰かの意図や行動を疑ってかかるようなニュアンスを持ちます。人の言うことや行動にすぐに信頼を置かない、慎重な様子を示すときに使われます。
活用形
- 基本的に形容詞のため、比較級・最上級は「more mistrustful」「most mistrustful」となります。
- 副詞形は「mistrustfully」、名詞形は「mistrustfulness」などが用いられることがあります。同じ語幹から派生した動詞として「to mistrust(疑う)」、名詞として「mistrust(不信)」があります。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: trust(信頼)
- 接頭語: mis-(誤り・反対・否定のニュアンスを持つ接頭語)
- 接尾語: -ful(「~に満ちた」「~の特徴をもつ」の意味を加える形容詞化の接尾語)
つまり「mistrust(不信)」+「-ful(~に満ちた)」で「不信心に満ちた」→「疑い深い」という意味になっています。
関連語や派生語
- mistrust (動詞・名詞) : 不信、疑う
- mistrustfully (副詞) : 疑うように
- mistrustfulness (名詞) : 疑う性質、不信感
コロケーション(共起表現)・関連フレーズ10選
- be mistrustful of authority
「権威を疑う」 - remain mistrustful
「(ずっと)不信感を抱き続ける」 - feel mistrustful about his motives
「彼の動機を疑わしく感じる」 - a mistrustful attitude
「疑い深い態度」 - become increasingly mistrustful
「ますます疑い深くなる」 - grow mistrustful of strangers
「見知らぬ人に対して疑い深くなる」 - openly mistrustful
「あからさまに疑い深い」 - slightly mistrustful
「やや疑いのある」 - became mistrustful over time
「時が経つにつれて疑い深くなった」 - inherently mistrustful
「本質的に疑り深い」
3. 語源とニュアンス
- 語源: 接頭語の「mis-」は「誤った、良くない」を意味し、「trust」は「信頼」に由来します。古英語や中世英語から始まる「trust」に、「誤った・逆の」意味を付与する「mis-」が結びついた単語です。
- 歴史的背景: 主に人間関係や他人の意見への「不信」を表すために使われてきました。
- ニュアンス: 「他者や物事を素直に信用できない感覚」を強調します。どちらかというとややネガティブで慎重な態度を表します。
- 使用場面:
- 書き言葉・スピーチなど、ややフォーマルな文脈でよく見られます。
- 口語でも、論争やディベートで「彼/彼女は疑り深い態度を取っている」という意味を伝えたい時に使われることがあります。
- 書き言葉・スピーチなど、ややフォーマルな文脈でよく見られます。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞(adjective)としての使い方:
- 通常、名詞の前や補語(be動詞の後など)として使われます。
- 例: She is mistrustful of people around her.(彼女は周囲の人々を疑い深く見ている)
- 通常、名詞の前や補語(be動詞の後など)として使われます。
可算・不可算:
- 形容詞なので、可算・不可算の区別はありません。
- 形容詞なので、可算・不可算の区別はありません。
他動詞・自動詞の区別:
- 動詞形「to mistrust」は他動詞として使われ、「〜を疑う」という意味になります。
- 形容詞「mistrustful」は名詞を修飾します。
- 動詞形「to mistrust」は他動詞として使われ、「〜を疑う」という意味になります。
一般的な構文・イディオム
- be mistrustful of + (名詞/代名詞)
- 例: I’m mistrustful of rumors. (私は噂話を疑っている)
5. 実例と例文
① 日常会話での例文
I'm a bit mistrustful of online reviews, so I always check multiple sources.
「オンラインのレビューはちょっと疑わしいと思うから、いくつもの情報源を確認するの。」He seemed mistrustful of strangers, so he didn't say much.
「彼は見知らぬ人には疑い深い感じで、あまりしゃべらなかった。」My sister is always mistrustful when trying new food.
「私の妹は新しい食べ物を試すとき、いつも疑い深いの。」
② ビジネスシーンでの例文
The client was mistrustful of our proposal until we provided detailed data.
「そのクライアントは、詳細なデータを提示するまで私たちの提案を疑っていました。」Some investors remain mistrustful of the startup's rapid growth.
「一部の投資家は、そのスタートアップの急速な成長を引き続き疑い深く見ています。」A mistrustful attitude toward new partnerships can slow down collaboration.
「新規パートナーシップに対して疑い深い態度を持つと、協業が遅れる可能性があります。」
③ 学術的・フォーマルな文脈での例文
The survey suggests that portions of the population are mistrustful of governmental policies.
「調査によると、国民の一部は政府の政策を疑い深く見ていることが示唆されています。」Historic events often shape communities to be mistrustful of external influences.
「歴史的な出来事は、コミュニティが外部からの影響を疑うようになる土台となることがよくあります。」Researchers observed that mistrustful individuals tend to seek confirmation of their suspicions more actively.
「研究者たちは、疑い深い人ほど自分の疑念を確証しようと積極的に行動する傾向があると指摘しました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- suspicious (疑い深い):mistrustfulよりもややカジュアル。犯罪などを疑う意味合いが強い場合もある。
- wary (用心深い):警戒心が強いニュアンス。必ずしも不信とは限らず、慎重な意味合いが強い。
- skeptical (懐疑的な):証拠や事実に対して容易に信じないという、科学的・論理的な目線にも用いられる。
反意語 (Antonyms)
- trusting (信頼しやすい):誰かを容易に信用する姿勢を表す。
- confident (自信のある):自分や物事を疑わずに信じるニュアンス。
- gullible (だまされやすい):軽信しやすい、すぐに信じてしまうというニュアンス。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˌmɪsˈtrʌst.fəl/
- アクセント: “-trust-”の部分に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 目立った違いはありませんが、イギリス英語では [ˈmɪs.trʌst.fəl] のように母音の若干の違いがあることがあります。
- よくある発音の間違い: “mis-trust” の部分を早口で言うと濁って聞こえやすいので、[mɪs] と [trʌst] をはっきり分けて発音すると良いでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: mistrustful → × miss-trustful、× mistrustfull など。
- 同音や類似語との混同: distrustful と表記の似た語に注意。意味は近いですが「mistrustful」のほうがややフォーマルな印象を与えます。
- 試験対策: TOEICや英検では見かける頻度は高くないかもしれませんが、読解問題や語彙問題で派生語(mistrust, mistrustfully, mistrustfulness)と合わせて出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ:
mis + trust + ful
→ 「誤った信頼」「信じきれない気持ち」が詰まっていると考えると覚えやすいでしょう。 - スペリングのポイント: “mis-” と “trust” の組み合わせに “-ful” をサンドイッチのように付けるイメージで考えるとつづりを間違えにくくなります。
- 記憶テクニック: 「ミスする(mis)より信頼したくない気分(trustful ではない)= mistrustful」と覚えると定着しやすいかもしれません。
以上が、形容詞 mistrustful の詳細解説です。日常の会話や文章で「疑い深い」「信用しがたい状態」を表現したいときに、微妙なニュアンスを伝える単語として活用してみてください。
疑い深い