knowingly
1. 基本情報と概要
単語: knowingly
品詞: 副詞 (adverb)
日本語での意味: 「故意に」「承知の上で」「わざと」など
英語での意味: “in a way that shows you know what you are doing; deliberately, intentionally”
「knowingly」は「何かを知っていて、意図的にそれをする」といったニュアンスを伝えたい時に使われます。たとえば、誰かをだます行為を “knowingly deceive someone” と言う場合、「自分がだましていると分かっていながら、あえてだます」という意味になります。
- 活用形: 副詞のため活用変化はありません。
- 関連する他の品詞
- to know (動詞): 「知る」
- knowing (形容詞): 「知っていることに基づく、物知りな」
- knowledge (名詞): 「知識」
- knowledgeable (形容詞): 「博識な」
- to know (動詞): 「知る」
CEFRレベル: B2 (中上級)
- 熟練度がある程度高くなり、意図的な行為を表現するニュアンスを適切に使い分けるために役立つ語彙です。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: “know”(「知る」「わかる」という意味)
- 接尾語: “-ingly” は「〜の態度で」「〜のやり方で」という意味やニュアンスを付け足す副詞化の形です。
- 例: “know + ing + ly” → “knowingly”
- 例: “know + ing + ly” → “knowingly”
「knowingly」は「知った上で・わざと」「意識的に」という意味を持つ副詞で、しばしば「あえて〜する」や「わざと〜する」行為を表す際に用いられます。
関連・派生語
- know (動詞)
- knowing (形容詞)
- knowledge (名詞)
- knowledgeable (形容詞)
コロケーション(10個)
- knowingly smile
- 故意にほほ笑む
- 故意にほほ笑む
- knowingly nod
- 了解しているかのようにうなずく
- 了解しているかのようにうなずく
- knowingly wink
- わざとウインクする
- わざとウインクする
- knowingly ignore
- わざと無視する
- わざと無視する
- knowingly allow
- 故意に許可する
- 故意に許可する
- knowingly mislead
- 意図的に誤解させる
- 意図的に誤解させる
- knowingly commit a crime
- 犯罪を知りながら行う
- 犯罪を知りながら行う
- knowingly approve
- 知っていながら承認する
- 知っていながら承認する
- knowingly participate
- 承知の上で参加する
- 承知の上で参加する
- knowingly reveal
- 故意に明かす
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語 “cnāwan” (to know) から派生。
- 「知ったうえであえて行う」という含意が大きく、故意や意図を示す点で「deliberately」「intentionally」などと近いニュアンスを持ちます。
- 微妙なニュアンス: 行為者が「その事実をきちんと理解している」ことを強調し、「無意識ではない、故意である」という部分が特徴です。
使用時の注意点
- 「knowingly」はカジュアルからフォーマルまで幅広く使えますが、形式的な場面では「intentionally」や「deliberately」に置き換えることも多いです。
- 文章でも会話でもよく見られますが、特に意図性を強調したい時に使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法上のポイント: 副詞なので、動詞や文全体を修飾します。
例: “He knowingly broke the rules.” (彼はルールをわざと破った) 構文:
- 動詞 + “knowingly” + 補語・目的語
- “He knowingly released confidential information.”
- 主語 + “knowingly” + 動詞
- “They knowingly participated in the scheme.”
- 動詞 + “knowingly” + 補語・目的語
可算・不可算などは名詞ではないため関係ありません。
自他動詞の区別も動詞ではなく副詞なのでありません。
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
“I don’t think he did it knowingly. He seems really surprised.”
- 「彼がそれをわざとやったとは思えない。とても驚いているみたいだし。」
“She knowingly left the party early to avoid talking to him.”
- 「彼女は彼と話をしないように、わざと早くパーティーを抜けた。」
“Did you knowingly take my phone instead of yours?”
- 「わざと私の携帯を持っていったの?」
ビジネス (3例)
“We cannot knowingly violate the company’s code of conduct.”
- 「私たちは会社の行動規範を故意に破ることはできません。」
“He knowingly withheld crucial data during the meeting.”
- 「彼は会議中、重要なデータを意図的に伏せていました。」
“We should not knowingly mislead our clients about product features.”
- 「製品の機能について、取引先を意図的に誤解させるようなことはすべきではありません。」
学術的な文脈 (3例)
“Such theories are often refuted if researchers knowingly manipulate data.”
- 「研究者が意図的にデータを操作した場合、そのような理論はたいてい否定されます。」
“Submitting knowingly plagiarized content is a serious offense in academia.”
- 「意図的に盗用した内容を提出することは、学界では重大な違反行為です。」
“If an experiment is knowingly designed to yield a specific result, it lacks scientific rigor.”
- 「もし実験が特定の結果を出すように意図的に設計されていたら、科学的厳密性に欠けます。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
deliberately (意図的に)
- 「意図的に、熟考して」のニュアンスが強い。
- “He deliberately avoided the question.”(彼は質問を意図的に避けた。)
- 「意図的に、熟考して」のニュアンスが強い。
intentionally (故意に)
- 「故意に、わざと」の意味。法律文書などフォーマルな場面で多用。
- “She intentionally deleted the records.”(彼女は故意に記録を削除した。)
- 「故意に、わざと」の意味。法律文書などフォーマルな場面で多用。
purposefully (目的を持って)
- 「目的をもった行為」のニュアンス。
- “He purposefully changed the direction of the discussion.”(彼は意図を持って議論の方向を変えた。)
- 「目的をもった行為」のニュアンス。
反意語
unintentionally (意図せず)
- 「うっかり、無意識に」のニュアンス。
- “He unintentionally pressed the wrong button.”(彼は誤って違うボタンを押してしまった。)
- 「うっかり、無意識に」のニュアンス。
inadvertently (不注意に)
- 「思わず」「不注意に」の意味で、意図がなかったことを強調。
- “She inadvertently revealed confidential information.”(彼女は不注意に機密情報を漏らした。)
- 「思わず」「不注意に」の意味で、意図がなかったことを強調。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈnəʊɪŋli/ (イギリス英語), /ˈnoʊɪŋli/ (アメリカ英語)
- アクセントは第1音節 “know-” に置かれます(“KNOW-ing-ly”)。
- イギリス英語とアメリカ英語の違い: /nəʊ/ (英) と /noʊ/ (米) の違い。
- よくある間違い: “knowingly” の綴りで “know” の部分が “nown” などと間違えられるケースがあるので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “knowingly” は “k-n-o-w-i-n-g-l-y” です。途中で “e” を入れたり、 “knowly” と略してしまう誤りに注意。
- 同音異義語との混同: 特に “no”・“know” の混同が起こりやすいですが、最後の “-ingly” まで入れるとまったく別の語になります。
- 試験対策: TOEIC や英検などのリーディングセクションで、「意図的かそうでないか」を区別する選択問題に出る場合があるので、同義語や反意語もあわせて覚えるとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “knowingly” は “know+ing+ly” と語が続くので、「知る (know) → 知識を伴う状態 (knowing) → それを伴って副詞的に動詞を修飾する (knowingly)」と段階をイメージすると覚えやすいでしょう。
- “knowingly” は「知りながら・故意に」のイメージを思い浮かべると、自然と意味と使い方がリンクします。
- “know” は発音上 “ノウ” なので、そこに “-ing” “-ly” がつくだけとイメージするとスペルミスを減らせます。
以上が “knowingly” の詳細解説です。副詞としての働きやニュアンス、それに関連する派生語をしっかり押さえておくと、英語表現の幅がより広がるでしょう。
知りながら,わざと
知ったかぶりをして,巧者らしく