knot
『結び目』,結び / (リボンなどで作った)飾り結び / (人・物の,通例小さな)群れ,一団 / (板・木材の)節,節目;(筋肉などの)隆起 / 困難(difficulty) / 縁,絆(きずな) / ノット(1時間に1海里(約1,852m)進む速さの単位)
1. 基本情報と概要
単語:knot
品詞:名詞 (主に可算名詞)
活用形:
- 単数形:knot
- 複数形:knots
「knot」は「結び目」や「(紐やロープの)結び方」「海で使われる速さの単位」などを表す名詞です。日本語では「結び目」「こぶ」「もつれ」などと訳されます。日常的には、ひもやロープを結ぶ時の「結び目」を指すことが多く、海事用語として1時間に1海里(約1.852 km)進む速さを測る「ノット」という使い方もよく知られています。
「ちょっと固く結びついている、よく解けないもの」というニュアンスを含むので、何かが絡まっている感じやもつれている感覚を伝えたいときに使います。また、物理的な結び目だけでなく、比喩的に「(問題や感情の)絡み合い」などを表すこともあります。
他の品詞形
- to knot (動詞):結ぶ、結び目を作る
- knotted (形容詞):結び目のある、からみついた
- knotty (形容詞):結び目の多い、厄介な (問題などが複雑な様子を表す)
CEFRレベルの目安
- B1(中級)以上で習得されやすい単語です。物理的な「結び目」だけでなく、比喩的な使い方や海事用語としての「ノット」の用法を含むため、基礎単語以上の理解が必要な単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹:knot
- 特定の接頭語や接尾語はありませんが、派生形として動詞の「knot」、形容詞の「knotted」「knotty」などがあります。
詳細な意味
- 結び目
紐やロープを結んでできる固い部分。 - 速さの単位 (ノット)
航海や航空で使われる速さの単位。1時間に1海里進む速さ。 - (比喩的に) 複雑に絡み合った状態
心配事や問題が「絡み合った状態」を表現する際、“a knot of worry”のように使う。 - (木の) 節
木材の表面についている節の部分。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- tie a knot (結び目を作る)
- untie a knot (結び目を解く)
- a knot in the rope (ロープの結び目)
- speed in knots (ノットで表される速度)
- tie the knot (結婚する [イディオム])
- a knot of people (人の塊、集団)
- get knots in one’s stomach (緊張や不安による胃の不快感を覚える)
- a knotty problem (厄介な問題)
- knots in one’s hair (髪のもつれ)
- cut the knot (難題を断固としたやり方で解決する、または「一刀両断に解決する」の比喩)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語 (Old English) で「cnotta」と呼ばれていた語が変化し、現代英語の「knot」になりました。「結びついたもの」「固く絡まったもの」という概念を古くから表してきた単語です。
ニュアンス
- 物理的に何かがぎゅっと結ばれた「固い・解けにくい結び目」というイメージが強いです。比喩的な用法では、問題が絡まって解決が難しい様子、あるいは感情の緊張や不安が「胃が締め付けられる」「胸がきゅっとなる」という状態を表す時に使われます。
- 口語・文章:日常会話にもビジネス文書にも幅広く使われます。結び目を表す場合はカジュアルにも利用されますが、海事用語としての速度表記などは技術的・専門的にも用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞:基本的に「a knot」「knots」のように可算扱いです。
イディオム:
- “tie the knot” = 結婚する (カジュアルなイディオム)
- “cut the Gordian knot” = 困難を思い切った方法で解決する(やや文語的/比喩的表現)
- “tie the knot” = 結婚する (カジュアルなイディオム)
構文例:
- “There is a knot in this rope.” = (このロープに結び目がある)
- “He tied a knot in the end of the string.” = (彼はひもの端に結び目を作った)
- “There is a knot in this rope.” = (このロープに結び目がある)
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
“Could you help me untie this knot? It’s really tight.”
(この結び目を解くのを手伝ってもらえない?どうにも固くて。)“I always get knots in my headphones when I put them in my pocket.”
(イヤホンをポケットに入れておくと、いつも絡まっちゃうんだよね。)“There’s a knot in my shoelace, and I can’t get it out.”
(靴紐に結び目ができちゃって、ほどけなくなったよ。)
ビジネスでの例文(3つ)
“We need to review the contract carefully to avoid any legal knots later.”
(あとで法的にもつれることのないよう、契約書をしっかり確認する必要があります。)“Before we move forward, let's untie all the knots in our communication channels.”
(話を進める前に、コミュニケーション面での行き違いをすべて解消しましょう。)“Their plan had a few knots that needed to be addressed before implementation.”
(彼らの企画には、実行前に解決すべきいくつかの問題点がありました。)
学術的な文脈での例文(3つ)
“In maritime navigation, the ship's speed is measured in knots, corresponding to nautical miles per hour.”
(海上航法では、船の速度は1時間に何海里進むかを表すノットで測られます。)“Researchers studied the knot theory in mathematics to investigate the properties of tangled loops.”
(研究者たちは数学の結び目理論を用いて、絡まった輪の特性を調べました。)“The wood sample was difficult to cut due to several large knots in its grain.”
(この木材サンプルは、木目の中に大きな節(ノット)がいくつもあるせいで切るのが困難でした。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (意味の近い単語)
“tangle” (もつれ)
- ニュアンス:やや乱雑にもつれている状態を表す。
- “knot”はしっかり固く結ばれた感じ、 “tangle”はより雑然と絡み合った感じ。
- ニュアンス:やや乱雑にもつれている状態を表す。
“snarl” (からみつき/もつれ)
- ニュアンス:髪の毛や糸、コードなどが固くもつれた状態。 “knot”と近いが、日常では “snarl” はより「ぐちゃぐちゃに絡んでいる」のイメージ。
“loop” (輪)
- ニュアンス:結び目ではなく、輪っか。物理的には結び目ができる前段階が“loop”。
反意語 (ニュアンス的に対立する単語)
- “untangle” (ほどく) / “unravel” (解く)
- これらは「knot」とは反対につながりを解く意味として使われます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /nɒt/ (イギリス英語), /nɑːt/ (アメリカ英語)
- アクセント:1音節語につき語頭に強勢が置かれるイメージです。
- よくある間違い:
- “k” は発音されません (語頭の “k” は黙字)。
- イギリス英語では “オ” に近い発音(/nɒt/)、アメリカ英語ではより “アー” に近い発音(/nɑːt/)になります。
- “k” は発音されません (語頭の “k” は黙字)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “nott”や“knowt”など、k のあとに不要な文字を書いてしまうミスがある。
- 正しくは k-n-o-t。
- “nott”や“knowt”など、k のあとに不要な文字を書いてしまうミスがある。
- 同音異義語
- “not” (否定の「~ない」) と発音がほぼ同じ。ただし、前述の通りアメリカ英語では “knot” は /nɑːt/、 “not” は /nɑːt/ でもほぼ同じ音になるため、文脈に注意が必要。
- “not” (否定の「~ない」) と発音がほぼ同じ。ただし、前述の通りアメリカ英語では “knot” は /nɑːt/、 “not” は /nɑːt/ でもほぼ同じ音になるため、文脈に注意が必要。
- TOEIC・英検などの試験
- 海事用語としての「knots (速度単位)」や、イディオム “tie the knot” が出題されることがある。受験者は両方の意味を知っておくと良い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “k” は黙字
「k」は発音しないという点が重要です。 “night” や “knife” と同じパターンです。 - 結び目をイメージ
実際にロープやコードを結んで、その「結び目(knot)」を目で見て触ると覚えやすいでしょう。 - 比喩表現が覚えやすい
例:「tie the knot」は「結婚する」となるので、結婚式のリボンを結ぶイメージを連想すると覚えやすい。
「knot」は日常でも海事用語でも使われる便利な単語です。紐や心配ごとの結び目をイメージして、いろいろな状況で活用してみましょう。
結び目,結び
(リボンなどで作った)飾り結び
(人・物の,通例小さな)群れ,一団
(板・木材の)節,節目;(筋肉などの)隆起
困難(difficulty)
縁,絆(きずな)
ノット(1時間に1海里(約1,852m)進む速さの単位)