The inert gas does not react with other elements.
inert
1. 基本情報と概要
単語: inert
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- 日常会話で頻繁に出る単語ではありませんが、科学や技術文書、あるいはややフォーマルな文章で使用される語です。
意味(英語): lacking the ability or strength to move or react; chemically inactive
意味(日本語): 物理的または化学的に動きにくい、活動しない、反応しにくい
「inert」は「動かない・動かすことができない」「反応しない・反応が鈍い」といったニュアンスを持ちます。日常生活でも「無気力で活力がない」という比喩的な使い方をすることがあります。
活用形: 形容詞なので、動詞のような時制変化などはありませんが、比較級・最上級の場合は “more inert” / “most inert” とします。
- 例: “This substance is more inert than that one.” / “Helium is one of the most inert gases.”
他の品詞形:
- 名詞形: “inertia” (慣性、惰性)
- 副詞形はありません。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: なし
- 語幹: “inert”
- 接尾語: なし
“inert” は派生語として “inertia” (名詞:慣性、あるいは無気力)、 “inertness” (名詞:不活性、惰性) があります。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- Inert gas(不活性ガス)
- Inert material(不活性物質)
- Remain inert(動かないままでいる / 反応しないままでいる)
- Chemically inert(化学的に不活性である)
- Inert atmosphere(不活性雰囲気)
- Inert substance(不活性物質)
- Physically inert(物理的に不活発な状態)
- Inert ingredient(不活性成分)
- Inert state(不活性状態)
- Inert posture(無反応の姿勢、動かない姿勢)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の “iners” (無能な、活動的でない) に由来します。
- “in” (否定) + “ars” (技術や技能) が語源とされ、「生産的・活発でない」というイメージです。
ニュアンス:
- 化学分野では「他の物質との反応を示さない」ことを中心に使われます(たとえばヘリウムやネオンなどの希ガス)。
- 日常表現や文章表現で使う場合は「活気がない」「無気力」といった比喩的な響きを含むことがあります。
- ややフォーマル、専門的、あるいは文章調で使われる単語です。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント:
- 形容詞 “inert” は渡す情報の修飾対象(名詞)の前に置くことが多いです。たとえば “inert gas” のように名詞を直接修飾します。
- 不加算名詞に対しても修飾できますが、名詞が可算・不加算かどうかは文脈や学術用語の定義によります。
- 人や動物にも使えますが、比喩的に「無気力」「動かない」状態を指すときです。
一般的な構文例:
- “(subject) + be + inert.”
- 例: “The chemical remains inert under normal conditions.”
- 例: “The chemical remains inert under normal conditions.”
- “(subject) + seem/appear + inert.”
- 例: “He seemed inert, barely responding to our questions.”
イディオム:
“inert gas” は最もよく知られるセットフレーズ(専門用語)ですが、一般的な慣用句としてはあまり多くありません。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル寄り)
- “He was so tired that he just lay there, completely inert.”
(彼はとても疲れていて、そこに全く動かないまま横たわっていた。) - “All of a sudden, the dog became inert, which worried us.”
(突然、その犬が動かなくなってしまい、私たちは心配になった。) - “I feel inert if I don’t exercise regularly.”
(定期的に運動しないと、活力がなくなった気がするよ。)
ビジネス
- “We need an inert environment for packaging these sensitive components.”
(これらの敏感な部品を梱包するには、不活性の環境が必要です。) - “Our manufacturing process requires using an inert gas to prevent contamination.”
(私たちの製造工程では、汚染を防ぐために不活性ガスを使用する必要があります。) - “Some employees seem inert when it comes to taking initiative.”
(イニシアチブを取ることに関しては、何人かの従業員はやる気がないように見えます。)
学術的な文脈
- “Helium is chemically inert due to its complete valence shell.”
(ヘリウムは最外殻電子が満たされているため、化学的に不活性である。) - “This compound remains inert at room temperature but decomposes at high temperatures.”
(この化合物は常温では不活性だが、高温下では分解する。) - “The concept of inertia in physics explains why a body remains inert unless acted upon by a force.”
(物理学における慣性の概念は、力が加わらない限り物体が動かないままでいる理由を説明する。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms):
- inactive(活動していない)
- 一般的に「動いていない、活発でない」を幅広く表す。
- 一般的に「動いていない、活発でない」を幅広く表す。
- motionless(静止した)
- 「動きがない」という物理的な意味が強い。
- 「動きがない」という物理的な意味が強い。
- dormant(休止状態の)
- 一時的に活動を停止している状態を表す。
- 一時的に活動を停止している状態を表す。
- passive(受け身の)
- 主体性がない、受動的というニュアンス。
反意語 (Antonyms):
- active(活発な)
- energetic(エネルギッシュな)
- reactive(反応しやすい・敏感な)
使い分けニュアンス:
- “inert” は化学・物理的に反応しない・動かないことも強調する一方で、人の状態に対して使うと「やる気や動きが極度にない」という強い印象を与えることがあります。
- “inactive” も同様の意味を持ちますが、もう少し広範囲に「活動していない」状態を指し、学術的なニュアンスはやや弱まります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ɪˈnɝːt/
- イギリス英語: /ɪˈnɜːt/
強勢(アクセント)の位置:
- “in-ert” の “ert” の部分にアクセントがあります。
よくある誤り:
- “in-ert” を “in-art” のように発音してしまうケースや、強勢を “in-” の方に置いてしまうことがあるので注意です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “inert” を “inner” と書いてしまう誤りに注意。
- 同音異義語との混同: 明確な同音異義語はありませんが、“innate” (生まれつき備わっている) などと混同しないように気をつけましょう。
- TOEICや英検など試験対策: 科学・技術系、あるいはフォーマルな文章の読解問題で出題される可能性あり。同義語・反意語の識別が問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- ラテン語由来の “in-” + “ars”(~がない&技術)のイメージを思い出すと、「技のない → 動きがない・反応がない」と覚えられます。
- “inert gas” の例を知っておくと、科学分野からの連想で覚えやすいでしょう。
- スペルの中間 “n” と “r” の順番を取り違えないように“i-n-e-r-t”と頭の中で区切って唱えるなど、ビジュアルで記憶するとよいです。
以上が、形容詞 “inert” の詳細解説です。化学・物理分野での専門用語から比喩的な表現まで幅広く使われ、少しフォーマルな雰囲気をもつ単語として覚えておきましょう。
(物質・物体が)活動する力がない
化学作用を起こさない
鈍い,のろまな,不活発な