Source Word
pardon
IPA(Pronunciation)
Explanation
以下では、「pardon」という動詞について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味
- 【英語】to pardon: “to forgive someone or to excuse them for something they have done wrong”
- 【日本語】「許す・大目に見る」という意味です。相手の過ちや非礼を見逃したり、許容したりするニュアンスがあります。
「pardon」は、失礼や罪を「許す」というニュアンスを含んだ動詞です。日常会話では「ごめんなさい、もう一度言って?」と聞き返すときに “Pardon?” と短く使われたりもします。もう少しフォーマルな印象を与える単語です。
品詞・活用形
- 品詞: 動詞 (他動詞)
- 活用形:
- 現在形:pardon (三人称単数: pardons)
- 過去形:pardoned
- 過去分詞:pardoned
- 現在分詞:pardoning
- 現在形:pardon (三人称単数: pardons)
他の品詞
- 名詞としての用法 “pardon” も存在し、「許し」「恩赦」という意味を持ちます。例: “He received a pardon from the governor.”
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)程度
日常会話でも使いはしますが、フォーマルな場面での「許し」や公式の「恩赦」などの文脈で頻出します。文脈に応じて使い分けが必要になるため、やや中上級レベル目安です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源的には「par-(=通して)」+「donner(=与える…ラテン語由来)」などが背景にあるとされますが、詳細は後述の語源の項目で解説します。
- 接頭語や接尾語として分割しにくい単語ですが、古いフランス語
pardoner
(許す)に由来し、さらにラテン語に遡ります。
派生語・関連語
- pardoning (動名詞・現在分詞形):許していること、または許している最中を意味する形。
- pardoned (過去分詞形):許された、または許した際に使う形。
- “pardonable” (形容詞):許され得る、許すに値する。
- “unpardonable” (形容詞):許せない、許しがたい。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- pardon someone’s mistake(誰かの過ちを許す)
- pardon his/her behavior(彼/彼女の振る舞いを許す)
- grant a pardon(恩赦を与える)
- ask for pardon(許しを請う)
- beg your pardon(失礼、もう一度言っていただけますか?)
- pardon me for interrupting(お話中失礼します/お邪魔してすみません)
- pardon the inconvenience(ご不便をおかけすることをお許しください)
- issue a presidential pardon(大統領恩赦を出す)
- Pope’s pardon(ローマ教皇の贖宥(しょくゆう)/許し)
- “I beg your pardon?”(聞き返しフレーズ;「もう一度おっしゃってください」)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「pardon」は古フランス語の “pardoner” に由来し、ラテン語の “per-” (「完全に」「通して」) と “donare” (「与える」「贈る」) に遡るといわれます。これらが転じて「罪や過ちから自由にする」「許しを与える」という意味になりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 相手を正式に「許す」というフォーマルな印象が強い単語です。英会話ではカジュアルに “Excuse me?” を使う場合が多いですが、より丁寧に、またはイギリス英語の響きで “Pardon?” を使う場面もあります。
- ビジネスや公式文書で「罪を許す」「恩赦を与える」といった意味を強調した表現としても使われます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- “pardon someone (for something)”:
- 意味:特定の罪や過ちについて誰かを許す。
- 例: “He pardoned me for arriving late.”
- 意味:特定の罪や過ちについて誰かを許す。
- “pardon me” / “beg your pardon”
- 意味:丁寧に聞き返す、あるいは謝罪する。
- 例: “Pardon me for being so direct.”
- 意味:丁寧に聞き返す、あるいは謝罪する。
フォーマル/カジュアル
- “Pardon me” はフォーマル寄りの言い方。
- “Excuse me” はよりカジュアル。
- “I beg your pardon” はさらに丁寧・かしこまった響きを伴います。
他動詞としての使い分け
- 基本的に “pardon” は「誰かを許す」という際に他動詞として用いられます。受動態 (be pardoned) で「許される」という意味もよく出てきます。可算・不可算の概念は名詞 “pardon” で論じられる(“a pardon”、“some form of pardon”など)場合があります。
5. 実例と例文
さまざまな場面での使い方を示します。
日常会話(カジュアル)
- “Pardon me, what time is it?”
- (すみません、今何時ですか?)
- (すみません、今何時ですか?)
- “I beg your pardon, could you repeat that?”
- (失礼ですが、もう一度言っていただけますか?)
- (失礼ですが、もう一度言っていただけますか?)
- “Pardon the mess; I wasn’t expecting visitors.”
- (散らかっていてごめんなさい。お客さんが来るとは思わなくて。)
ビジネス
- “The manager pardoned his late submission because of a valid reason.”
- (マネージャーは正当な理由があったので、彼の提出遅れを許しました。)
- (マネージャーは正当な理由があったので、彼の提出遅れを許しました。)
- “I beg your pardon, but could you please clarify the last point?”
- (失礼ですが、最後のポイントをもう少し説明していただけますか?)
- (失礼ですが、最後のポイントをもう少し説明していただけますか?)
- “Please pardon the confusion caused by the outdated information.”
- (古い情報が原因で生じた混乱をお許しください。)
学術的/フォーマル
- “Historically, the king had the power to pardon criminals.”
- (歴史的には、王が犯罪者に恩赦を与える権限を持っていました。)
- (歴史的には、王が犯罪者に恩赦を与える権限を持っていました。)
- “The court decided not to pardon the offender due to the severity of the crime.”
- (裁判所は犯罪の重大性のため、その違反者を許さないことを決定しました。)
- (裁判所は犯罪の重大性のため、その違反者を許さないことを決定しました。)
- “They sought a presidential pardon after serving ten years in prison.”
- (彼らは10年の服役後、大統領恩赦を求めました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- forgive(許す)
- 一般的に感情的な許し。日常生活で自然に使われる。
- 一般的に感情的な許し。日常生活で自然に使われる。
- excuse(大目に見る、容赦する)
- 軽い過ちや礼儀上の謝罪を許すときに使う。
- 軽い過ちや礼儀上の謝罪を許すときに使う。
- absolve(免除する、赦免する)
- 宗教的・法的に罪を免じる響きが強い。
使い分けのポイント
- pardon: 法的あるいは公式な「許し」。また、日常会話でも丁寧な聞き返し。
- forgive: 感情面で相手を許すニュアンス。
- excuse: 軽微な過ちを見逃すイメージ。
反意語
- condemn(非難する、罪に問う)
- blame(責める)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈpɑːrdn/(米) /ˈpɑːdn/(英)
- アクセントは最初の音節“par”にあります。
- アメリカ英語では /ˈpɑːrd(ə)n/ と、r がはっきり発音され、語末の -on が弱まることが多いです。
- イギリス英語では /ˈpɑːdn/ と、ややrが弱めに発音される傾向があります。
- “pardon” の /ˈpɑːr/ の部分を軽く引っ張りながら発音すると英米ともに伝わりやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “pardon” と “pardom” のような綴りミスに注意。
- “pardon” と “pattern” や “partner” のような似たつづりの単語との混同に気をつける。
- 「聞き返し」の意味で “Pardon?” をカジュアルかつ正しく使いつつ、過度に丁寧な印象を与えることがあるので、相手や場面に合わせて “Excuse me?” などと使い分けをするとよいです。
- TOEICや英検ではビジネスシーンや正式文書の引用文で “pardon” が出てくる可能性があります。公式な言い回しや法的な文脈で覚えておくと点につながります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “pardon” のつづり: par + don → 「相手に“許し”を与える(don)」イメージ。
- 「ごめんなさい、もう一度言ってください」と丁寧に聞き返すときに “Pardon?” と言うのが、口頭練習のよいキッカケ。
- 「洗い流して(per)与える(donare)」→「罪を水に流す」というイメージで覚えると印象に残りやすいです。
以上が「pardon」の詳細解説です。主に「許す」という意味の動詞ですが、「聞き返し」にも使われる便利な表現なので、ぜひ状況に応じて使い分けてみてください。
Meaning Image
Sense(1)
〈罪・過失など〉'を'許す,〈質問・妨害など〉'を'大目に見る;〈人〉'を'許す
Sense(2)
〈刑罰〉‘を'免除する,軽減する