mule
1. 基本情報と概要
単語: mule
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語): A mule is a hybrid animal that results from breeding a male donkey (jack) and a female horse (mare).
意味(日本語): ロバのオスとウマのメスを掛け合わせて生まれる動物(ラバ)のことです。また、比喩的に「密輸の運び屋(特に麻薬を運ぶ人)」の意味でも使われることがあります。日本語では「ラバ」として家畜としての性質を強調しますが、ときには「運び屋」というニュアンスにもなり得ます。
「ラバ」は、ウマの足腰の強さとロバの頑丈さをあわせ持っており、農業や運搬の分野でも活躍する動物として知られています。また、比喩表現としては「運搬の役目を担わされる人」というイメージで使われることもあるため、文脈に応じて注意が必要です。
- 活用形: 名詞のため、複数形は “mules” となります。
他の品詞形: 動詞としての形や形容詞形は存在しませんが、スラング的に “to mule” (密輸を運ぶ、働く) のように使われる場合も稀にあります。
CEFRレベル目安: B1(中級)
- 具体的には、動物や生活に関する一般的な語彙を学ぶ段階で目にすることがある単語であり、読み物などで見る機会もあるレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「mule」として、はっきりした接頭語や接尾語は含まれていません。
派生語・類縁語
- 「mule」の別の意味として「かかと部分がないスリッパやサンダル」(ミュール) があります。これはファッション用語として使われるため、動物としての「mule」とは別の語源とされます。
コロケーション・関連フレーズ(10個)
- pack mule
- 「荷物運搬用のラバ」
- 「荷物運搬用のラバ」
- drug mule
- 「麻薬の運び屋」
- 「麻薬の運び屋」
- stubborn as a mule
- 「頑固なラバのように頑固」(非常に頑固な様子)
- 「頑固なラバのように頑固」(非常に頑固な様子)
- mule train
- 「ラバを連れた隊列」
- 「ラバを連れた隊列」
- ride a mule
- 「ラバに乗る」
- 「ラバに乗る」
- mule driver
- 「ラバを操る人、ラバ使い」
- 「ラバを操る人、ラバ使い」
- load a mule
- 「ラバに荷物を積む」
- 「ラバに荷物を積む」
- donkey and mule
- 「ロバとラバ」
- 「ロバとラバ」
- breed a mule
- 「ラバを繁殖させる」
- 「ラバを繁殖させる」
- work like a mule
- 「ラバのように懸命に働く」
3. 語源とニュアンス
語源
- 「mule」は、ラテン語の “mulus” 由来とされ、古フランス語 “mul” を経て、中英語で “mule” に入ったといわれています。古くから人間の活動(特に運搬や農作業)を支える動物として使われてきました。
ニュアンス・使用時の注意
- 動物として使う場合: 家畜・労働力として信頼性が高く、「頑丈な働き者」のイメージを持ちます。
- 比喩表現として使う場合: 「密輸の運び屋」というネガティブな意味合いが強まります。文脈や状況を見極める必要があります。
- カジュアルかフォーマルか: 一般的に会話でも文書でも使用できますが、比喩として「drug mule」を使う際にはフォーマルな文書では解説的に使われることが多いです。一方、口語やニュースなどで多少カジュアルに扱われることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: “a mule” / “two mules” のように、可算名詞として扱われます。
使用される構文例
- “The mule carried the heavy luggage.” (ラバが重い荷物を運んだ)
- “He acted as a drug mule across the border.” (彼は国境を越える麻薬の運び屋をしていた)
- “The mule carried the heavy luggage.” (ラバが重い荷物を運んだ)
イディオム: “stubborn as a mule” は慣用表現で「とても頑固だ」という意味になります。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
“I saw a mule on the farm today. It looked really strong!”
- 「今日、農場でラバを見たよ。とても力強く見えたよ!」
“He’s as stubborn as a mule; he never changes his mind.”
- 「彼は本当に頑固で、まるでラバみたいに考えを変えないの。」
“We had to use a mule to carry our supplies up the narrow mountain path.”
- 「細い山道を通るのに、私たちはラバを使って荷物を運んだんだ。」
ビジネス(ややフォーマル)
“Our expedition employed several mules to transport equipment to the remote site.”
- 「私たちの探検隊は、辺鄙な地点に機材を運ぶために数頭のラバを雇いました。」
“Stubbornness can be an asset, but you don’t want to be ‘as stubborn as a mule’ in negotiations.”
- 「頑固さは時に強みになりますが、交渉の場で『ラバのように頑固』になっては困ります。」
“The authorities arrested a suspected drug mule at the airport.”
- 「当局は空港で麻薬の運び屋の容疑者を逮捕しました。」
学術的・専門的(フォーマル)
“In genetic studies, the mule is often cited as an example of an interspecies hybrid with limited fertility.”
- 「遺伝学の研究では、ラバは繁殖能力が制限された種間雑種の例としてしばしば引用されます。」
“Mules have been used historically for transport due to their endurance and stability in rugged terrains.”
- 「ラバは、耐久力と険しい地形での安定性のため、歴史的に輸送手段として用いられてきました。」
“The phenotypic characteristics of the mule reflect both the equine and asinine traits.”
- 「ラバの表現型的特徴は、ウマ科とロバ科それぞれの性質を反映しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語(意味の近い単語)
- donkey(ロバ)
- ロバそのものを指す語。ラバ(mule)はロバのオスとウマのメスの子であり、より広義なのが donkey。
- ロバそのものを指す語。ラバ(mule)はロバのオスとウマのメスの子であり、より広義なのが donkey。
- horse(ウマ)
- ラバの片親。体格や役割は異なるが、運搬用の家畜という点では似ている。
- ラバの片親。体格や役割は異なるが、運搬用の家畜という点では似ている。
- hybrid(雑種)
- 動物だけでなく植物にも使われる語で、種間交配による雑種を示す。
- 動物だけでなく植物にも使われる語で、種間交配による雑種を示す。
反意語
horse も donkey も「ラバの反意語」と厳密に言えるわけではありませんが、mule とは別種の動物となります。「mule」と真逆の存在というよりは、親に当たる動物です。
“stallion”(種馬)や “mare”(雌馬)は、ラバを生む側のウマ。真反対とまではいかないものの、ラバとの違いを示す単語として対比されることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /mjuːl/
- アクセント: 単音節で、強勢は “mule” 全体にかかります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: おおむね同じですが、アメリカ英語だと [mjuːl] もしくは [muːl] のように “m” と “u” の間の “j” が多少弱まることもあります。
- よくある発音の間違い: /maɪl/ のように発音してしまう場合があるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “mule” を “mull” や “mulee” と書いてしまうことに注意。
- 同音異義語との混同: 明確な同音異義語はありませんが、発音が “meal” /miːl/ や “mule” /mjuːl/ と混ざりやすい場合があります。
- 試験対策: 単語の意味を問う問題や、比喩表現としての “drug mule” の用法などが TOEIC や英検の読解に出てくる場合があります。文脈を押さえることが重要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ミュール」は靴でもあり、動物でもある → シンプルなスペル “mule” をそのまま覚える。
- 「ラバはウマとロバのハイブリッド」というイメージをしっかり持つと、単語の意味が鮮明になります。
- “stubborn as a mule”(ラバのように頑固)というイメージフレーズで覚えると、発音やスペリングをセットで記憶しやすくなります。
以上が名詞 “mule” の詳細解説となります。学習の際は、動物としての「ラバ」と、比喩である「運搬役」、さらには靴の「ミュール」といった複数の意味を区別してマスターしてください。
つっかけ(たいてい複数形で:かかとが覆われていない室内ばき)