He acts like he knows everything, but he doesn't.
like
以下では、英語の「like」を「接続詞(conjunction)」としての使い方を中心に、他の品詞の場合にも触れながら、学習者にもわかりやすい形で説明します。
1. 基本情報と概要
単語: like
品詞(今回の中心): 接続詞 (conjunction)
※他にも「動詞」「前置詞」「副詞」として使われる場合があります。
英語での意味
- 接続詞としての「like」は、口語的・インフォーマルな場面で、「…のように」「…と同様に」という意味で使われます(本来は「as」または「as if」を使うのが文法的に正統とされる場合もありますが、近年の口語では非常に一般的になっています)。
日本語での意味
- 「…のように」「…と同様に」「…みたいに」
- たとえば「He talks like he knows everything.(彼はまるで何でも知っているかのように話す)」のような場面で使います。
「like」はとてもよく耳にする単語で、くだけた会話(カジュアルなシーン)で用いられることが多いです。正式な文章よりは、話し言葉やラフなメール・SNSなどで頻繁に使われます。
活用形
- 「like」は動詞の場合、「likes, liked, liking」といった活用があります。
- 接続詞としての「like」は活用形が変化しません。
他の品詞での例
- 動詞: 「I like apples.(私はリンゴが好きです)」
- 前置詞: 「He looks like a teacher.(彼は先生みたいに見える)」
- 副詞(口語の文中で心情などを強調する場合): 「Like, you know, it’s pretty cool.(なんというか、クールだよね)」など、フィラー(つなぎ言葉)として用いられることも多いです。
CEFRレベル
- A2(初級)
- 「like」は非常に頻出する語でA1レベルから目にしますが、接続詞として使う用法は文法的にやや注意が必要です。初級から中級(A2-B1)レベルで用いられると考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
「like」は歴史的には古い英語にさかのぼり、「同じように」や「似ている」を表す語幹に由来します。接頭辞・接尾辞が明確に付いているわけではありません。
関連する派生語・類縁語
- alike (形容詞・副詞) : 「似ている」「同様に」
- likely (形容詞・副詞) : 「ありそうな」「おそらく」
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10例)
- act like ~(~のように振る舞う)
- sound like ~(~のように聞こえる)
- look like ~(~のように見える)
- feel like ~(~のように感じる)
- taste like ~(~のような味がする)
- it’s not like ~(~というわけではない)
- like I said(さっき言ったように)
- like I told you(私があなたに言ったように)
- like it or not(好むと好まざるとにかかわらず)
- be like + セリフ(「~って感じ」など、話す内容を引用する口語表現)
3. 語源とニュアンス
- 語源は古英語の “ġelīc” や中英語の “like” にさかのぼり、「似たような・同様の」という意味を持っていました。
- 現在では「as if」の代わりに「like」を使うのはカジュアルです。一部の文法書では「話し言葉ではOKだが、正式な文章には避けるべき」とされています。
- カジュアルな口語表現で頻繁に登場するため、フォーマルな文書や学術的な文章では「as」「as though」「as if」などの表現が用いられることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
接続詞としては、後ろに節 (S + V) が続く場合に使われます。
例) He acts like he owns the place.
(文法的に厳密には “He acts as if he owns the place.” とする方が好ましいとされることが多い)文法上の注意点
- 口語では非常に一般的ですが、正式文書・ビジネス文書・学術的レポートには “like” の接続詞用法は避けられる傾向があります。
- フォーマルな場では “as” や “as if” を選ぶのが無難です。
- 口語では非常に一般的ですが、正式文書・ビジネス文書・学術的レポートには “like” の接続詞用法は避けられる傾向があります。
5. 実例と例文
ここでは「接続詞としてのlike」をメインに、様々な文脈での例を示します。
日常会話(カジュアル)
- “She’s acting like she’s already the boss.”
(彼女はもう自分が上司になったかのように振る舞っているよ) - “It looks like it’s going to rain today.”
(今日は雨が降りそうだね) - “He ate that cake like it was his last meal.”
(彼はあれが最後の食事かと思うくらい必死にケーキを食べたよ)
ビジネスシーン(とはいえややカジュアル寄り)
- “It seems like the client wants a more detailed proposal.”
(クライアントはより詳細な提案書を求めているようです) - “I feel like we need to revise the budget again.”
(予算を再検討する必要があるように感じます) - “He talks like he’s been in this industry for years.”
(彼は何年もこの業界にいたかのように話します)
学術的・フォーマル(避けられる例として)
- 基本的には接続詞「like」は避けられる傾向が強いですが、あえて使用例を示すとすると:
- “Though it may appear like the results are conclusive, further research is necessary.”
(結果は決定的に見えるかもしれませんが、更なる研究が必要です) - “It looks like the study could benefit from a larger sample size.”
(サンプルサイズを増やすことで、この研究はもっと恩恵を得られそうです) - “It seems like the hypothesis is supported by the data so far.”
(現時点では、その仮説はデータに裏付けられているように思われます)
上記の例文では “as if” や “as though” を使う方がフォーマルには望まれます。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- as / as if / as though
- 日本語訳: 「…のように」「…であるかのように」
- 違い: より文法的に正式な書き方。フォーマルなシーンに適する。
- 日本語訳: 「…のように」「…であるかのように」
- in the same way (that)
- 日本語訳: 「…と同じように」
- 違い: 接続語句として文頭にも置きやすく、文章表現で使われる。
- 日本語訳: 「…と同じように」
反意語
- 接続詞としての「like」は「あまり直接的な反意語」があるわけではありませんが、「unlike」は前置詞で「…とは違って」を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /laɪk/
- アクセント: 第1音節(単音節なので “laɪk” 自体にアクセント)
- アメリカ英語・イギリス英語: 大きな違いはありません。両方とも /laɪk/ です。
- よくある発音の間違い: 母音 /aɪ/ をあいまいにしないように注意。“ラク”のように発音しないようにしましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “like” を “liek” と間違えるケースなど。
- 接続詞か前置詞かの混同: “He looks like a teacher.”(前置詞・補語を導く)と “He looks like he is a teacher.”(接続詞・節を導く)では文構造が異なります。
- 試験対策: TOEICや英検などの文法問題では、「like」よりも “as if” などが正解となるケースもあります。フォーマルな文法ルールの問題では注意が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「like」は「ライク」と読むので、日本語でも「ライク=好き」とカタカナでイメージしやすいですね。
- 接続詞としては「“as if” や “as though” のカジュアル版」というイメージを持つと使い分けしやすいでしょう。
- 会話なら「like」を積極的に使ってもOK、作文や論文などフォーマルなら「as」「as if」「as though」に置き換える、と意識すると場面での使い方が整理しやすいです。
以上が接続詞「like」の詳しい解説です。普段の会話では非常によく登場する表現なので、カジュアルな場面ではどんどん使ってみましょう。フォーマルなライティングや試験問題では、文法規範的に「as if」「as though」などが好まれる場合が多いので、上手に使い分けるとよいでしょう。