vet
名詞 “vet” の詳解
1. 基本情報と概要
英語: vet
日本語: ① 獣医(“veterinarian” の略) ② 退役軍人(“veteran” の略)
品詞: 名詞 (countable)
「vet」はもともと “veterinarian” (獣医)または “veteran” (退役軍人)の略語として使われる名詞です。日常会話などでは「うちの犬を獣医さんに診てもらう」とか「彼はイラク戦争を経験した退役軍人なんだ」といった文脈で使われます。カジュアルな場面で短く言う時にもよく登場します。
活用形
- 単数形: vet
- 複数形: vets
他の品詞例
- 動詞 (to vet): (人や情報などを)審査・精査する
例: to vet applicants(応募者を精査する)
CEFR レベルの目安
- B1(中級): 日常的な話題でよく登場する語ですが、略語かつ多義語であるため、状況によって意味を判断する必要がある中級レベルの単語と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
“vet” は “veterinarian” や “veteran” の略で、もとの単語の頭の部分が残った形です。語幹や接頭辞・接尾辞のような明確な区切りはありませんが、以下のように分解できます。
- veterinarian → vet + er + in + ari + an
- veteran → vet + eran
関連・派生語
- veterinarian (フルスペル: 獣医)
- veteran (フルスペル: 退役軍人/ベテラン)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- “take (an animal) to the vet”
(動物を獣医に連れて行く) - “see the vet”
(獣医に診てもらう/診察を受ける) - “vet surgery”
(獣医による手術/獣医のクリニック) - “call the vet”
(獣医に電話する) - “vet bills”
(獣医の治療費) - “find a good vet”
(良い獣医を見つける) - “war vet”
(戦争の退役軍人) - “army vet”
(陸軍の退役軍人) - “combat vet”
(戦闘任務に携わった退役軍人) - “Navy vet”
(海軍の退役軍人)
3. 語源とニュアンス
語源:
“veterinarian” はラテン語の “veterinarius”(家畜を治療する人)に由来し、また “veteran” はラテン語で “veteranus”(経験豊富な、古参の)に由来します。英語ではどちらも頭に “vet” が残るため、この略語形が一般的に使われるようになりました。ニュアンス・使用時の注意点:
- 獣医(veterinarian) の意味で使う場合: カジュアルな口語表現。「ペットを飼っている人同士」の会話でよく登場します。
- 退役軍人(veteran) の意味で使う場合: “war vet” など、特定の軍歴を指すことが多く、敬意や感謝の気持ちが含まれる場合があるため、ややフォーマル寄りにも使われます。
- 獣医(veterinarian) の意味で使う場合: カジュアルな口語表現。「ペットを飼っている人同士」の会話でよく登場します。
どちらの意味かは文脈から判断する必要があります。動物の話題であれば “獣医”、軍隊や兵役の話題であれば “退役軍人” です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: “a vet / two vets” のように可算名詞として扱います。
- 使い分けのポイント:
- 同じ “vet” でも「獣医」か「退役軍人」か、文脈で決まります。
- 動詞の “to vet” とは異なる語法です。文脈で動詞か名詞かを判断します。
- 同じ “vet” でも「獣医」か「退役軍人」か、文脈で決まります。
イディオムや構文例
- “Take your pet to the vet.”
– 状況に応じて動物を獣医に見せることを推奨する表現。 - “He’s a vet.”
– 退役軍人であることを指す場合もあれば、獣医であることを言う場合も。文脈次第。
フォーマル度合いはどちらかというとカジュアル寄りですが、退役軍人を意味する場合には失礼にあたらないよう、丁寧に扱われることが多いです。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “I need to take my cat to the vet for a check-up.”
(猫を健康診断のために獣医に連れて行かなきゃ。) - “My neighbor is a vet, so she helps me with my dog’s shots.”
(近所に住んでいる人が獣医さんで、犬の予防接種を手伝ってくれるんだ。) - “Hey, my grandpa is a war vet. He served in Vietnam.”
(ねえ、うちのおじいちゃんはベトナム戦争の退役軍人なんだ。)
ビジネス (ややフォーマル)
- “Our company runs a charity event supporting war vets.”
(当社は退役軍人を支援するチャリティーイベントを行っています。) - “We invited a local vet to speak about animal welfare at the meeting.”
(私たちは地域の獣医を招いて、動物福祉についてミーティングで話をしてもらいました。) - “A few staff members here are military vets, and they bring unique perspectives.”
(ここのスタッフには元軍人の方々もいて、ユニークな視点をもたらしています。)
学術的・専門的(アカデミック)
- “Many vets specialize in livestock or wildlife management.”
(多くの獣医は家畜や野生動物の管理を専門としています。) - “Mental health support for war vets has become a significant area of research.”
(戦争の退役軍人のメンタルヘルス支援は重要な研究分野になっています。) - “The conference will bring together vets from across the country to discuss new treatment methods.”
(この学会は全国の獣医を招集して、新しい治療法について議論する予定です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “veterinarian” (獣医)
– “vet” の正式形。 - “veteran” (退役軍人)
– “vet” の正式形。 - “animal doctor” (動物のお医者さん)
– 口語的表現としては使えるが、それほど一般的ではない。 - “ex-serviceman” (退役軍人)
– 少しフォーマルで性差を感じさせない表現。
反意語
- (「vet」の反意語というより別の概念)
- 「動物に携わらない職業」や「軍歴のない人/新兵(recruit)」などになりますが、直接の対になる表現はありません。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /vet/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに基本的に同じ発音
- 一音節で短い音のため、しっかり /v/ の音を意識しないと “bet” /bet/ や “wet” /wet/ と混同しやすい点に注意してください。
- アクセント: 一音節なので強勢は /vet/ 全体に置かれます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “vet” は短い単語ですが “vett” と重ね書きしてしまう人がいます。
- 同音異義語との混同: “bet” (賭ける), “wet” (濡れた) などとの聞き間違いに注意。
- “vet” の動詞用法: 資料や人選を“精査する”という意味の動詞 “to vet” と区別が必要です。
- 試験対策:
- TOEIC や英検では文脈問題として、動物関係か軍歴関係かで “vet” の意味の違いを問われることがあります。
- 口語表現を問われる試験でも登場することがあるため、しっかり文脈判断ができるようにしておきましょう。
- TOEIC や英検では文脈問題として、動物関係か軍歴関係かで “vet” の意味の違いを問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “vet” は “veterinarian” の頭部分、または “veteran” の頭部分を切り取った略語だとイメージすると覚えやすいです。
- 動物を連れていくなら「獣医」、軍隊の話なら「退役軍人」と直感的に思い出せるよう、シチュエーション別にイメージしましょう。
- /v/ の発音をしっかり歯と唇で作ると、“bet” や “wet” と区別しやすくなります。
以上が名詞 “vet” の詳細解説です。獣医か退役軍人か、あるいは動詞として使われるのかは文脈に大きく依存しますので、状況のヒントを見逃さないようにしましょう。
〈C〉老練者,ベテラン, 退役軍人(veteran)