secretly

1. 基本情報と概要

単語: secretly

品詞: 副詞 (adverb)

CEFRレベルの目安: B2（中上級）

英語での意味: in a secret or hidden manner

日本語での意味: 「秘密裏に」「こっそりと」

たとえば、「みんなに知られないようにコソコソと何かをする」というニュアンスのときに使われる副詞です。何かを隠しながら行動したり、周囲にばれないように物事を進める様子を表します。

活用形

• 原形: secretly (副詞には人称・時制などによる活用はありません)

他の品詞例

• secret (形容詞): 秘密の
  
  例: a secret meeting（秘密の会議）
  


• secret (名詞): 秘密
  
  例: keep a secret（秘密を守る）
  


• secretive (形容詞): 秘密主義の、隠し立てをする
  
  例: He is secretive about his personal life.
  

2. 語構成と詳細な意味

secretlyは「secret（秘密の）」に副詞化の接尾語「-ly」がついてできた単語です。

• secret: 「秘密の」「隠された」などの意味の形容詞、または「秘密」という意味の名詞。語根はラテン語の“cēlēre（隠す）”に由来しているとされます。
  


• -ly: 形容詞を副詞化させる接尾語。

よく使われるコロケーション（共起表現）10選

1. secretly admire …（こっそりと称賛する）
   


2. secretly hope …（密かに望む）
   


3. secretly plan …（密かに計画する）
   


4. secretly record …（密かに録音・録画する）
   


5. do something secretly（何かをこっそり行う）
   


6. secretly watch …（密かに観察する / 見守る）
   


7. secretly follow …（こっそり後をつける）
   


8. secretly keep …（密かに保管する）
   


9. secretly investigate …（秘密裏に調査する）
   


10. secretly whisper …（こっそりとささやく）

3. 語源とニュアンス

語源: ラテン語の “secretus”（分けられた、隠された）に由来するとされています。もともとは何かを隔離したり、離して隠すイメージがあります。

ニュアンス・使用時の注意点:

• 「秘密に」というニュアンスが強く、物事を人に知られたくない、隠したい状況で用いられます。
  


• カジュアルな場面からフォーマルな文面まで幅広く使われますが、文章中では「人に知られずに」と表現したいニュアンスを強調するときに適しています。
  


• あまり大げさになりすぎないような日常的な「こっそり」の意味合いでも使えます。

4. 文法的な特徴と構文

secretlyは副詞なので、主に動詞を修飾します。次のような位置で使われることが多いです。

• 動詞の前: “He secretly left the house.”
  


• 文頭: “Secretly, she wished for his success.”
  


• 文尾: “She left the party secretly.”

他動詞・自動詞の使い分け

• secretlyは「どんな動詞」でも、その動作が“こっそり行われる”という意味を加えるために修飾できます。

5. 実例と例文

A. 日常会話での例文（3つ）

1. “I secretly ate the last piece of cake so my sister wouldn’t notice.”
   
   （姉に気づかれないように、こっそり最後のケーキを食べた。）
   


2. “She secretly reads comic books at night under her blanket.”
   
   （彼女は夜、毛布の下でこっそり漫画を読む。）
   


3. “He secretly organized a surprise party for his friend.”
   
   （彼はこっそり友達のためにサプライズパーティーを企画した。）

B. ビジネスシーンでの例文（3つ）

1. “The manager secretly reviewed the team’s progress before the meeting.”
   
   （マネージャーは会議の前に、チームの進捗をこっそりと確認した。）
   


2. “Some employees secretly planned to launch a new project.”
   
   （一部の社員は新しいプロジェクトを立ち上げる計画を秘密裏に練っていた。）
   


3. “She secretly worked on her job application during lunch breaks.”
   
   （彼女は昼休みにこっそり転職書類を準備していた。）

C. 学術・公的文書での例文（3つ）

1. “The scientists secretly tested their hypothesis before announcing it publicly.”
   
   （科学者たちは公表する前に、密かに仮説のテストを行った。）
   


2. “He secretly collected data to support his thesis.”
   
   （彼は論文を裏付けるために密かにデータを収集した。）
   


3. “Government officials were found to have secretly communicated with outside parties.”
   
   （政府関係者が外部の団体と密かに連絡を取っていたことが判明した。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. quietly（静かに、物音を立てずに）
   
   
   
   • 実際に音や動きが小さいニュアンス。
     
   
   


2. covertly（ひそかに、隠密に）
   
   
   
   • 軍事やスパイなど、より公式や計画的なイメージが強い。
     
   
   


3. stealthily（こっそり、忍び足で）
   
   
   
   • 顕著にバレないよう動作に焦点がある。
     
   
   


4. discreetly（慎重に、人目を引かないように）
   
   
   
   • 社交性や気遣いにフォーカスした言い方。
     
   
   

反意語

• openly（公然と）
  


• publicly（公的に、公に）
  

これらは「秘密裡」とは反対に、誰からも隠さずにオープンに何かをするニュアンスを表します。

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号（IPA）: /ˈsiː.krət.li/
  


• アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いは少なく、第一音節 “se-” ( /ˈsiː-/ ) にアクセントがあります。
  


• 「r」の発音がアメリカ英語だとやや強めに響く場合があります。
  


• ありがちな間違いは「sec-let-ly」のように /l/ と /r/ の位置を混同することなので注意しましょう。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “secretely” と書いてしまう誤りや、 “secertly” のように母音順を間違えるのがよくあります。
  


• 同音異義語は少ないですが “secretary” （秘書）など似た綴りの単語とごっちゃにならないように気をつけましょう。
  


• 試験対策: TOEIC・英検などではリーディングで副詞の意味を問われる問題や、空所補充で形容詞との区別を問われることがあります。「secret」か「secretly」かを見極める問題が出ることもあるので要注意です。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “secret” という単語が入っているので、「秘密、隠れている」というイメージをまず覚えましょう。
  


• 語尾の “-ly” は副詞を作る典型的な形なので、「形容詞 + -ly = ～のように」「～に」という動作の仕方を表すとイメージすると覚えやすいです。
  


• 「こっそり扉の向こうから覗く」ような場面をイメージすることで、secretlyのニュアンスを思い出しやすくなります。

上記のポイントを押さえておくと、「secretly」を使った表現を正確かつ自然にマスターできます。ぜひ会話や文書で取り入れてみてください。