Source Word
dump
IPA(Pronunciation)
Explanation
以下では、動詞「dump」について、学習者の方にもわかりやすいように詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- dump (動詞): to drop something somewhere abruptly or carelessly / (荷物やゴミなどを)どさっと捨てる、投げ捨てる
「dump」は、ゴミなどをまとめてどさっと捨てたり、急に何かを落としたりするイメージの単語です。相手を突然振る(恋人を振る)というニュアンスでも使われます。
品詞
- 動詞 (verb)
活用形
- 原形: dump
- 三人称単数現在形: dumps
- 現在分詞: dumping
- 過去形/過去分詞: dumped
他の品詞としての例
- dump (名詞): ゴミ捨て場、廃棄場
例) “landfill dump” (埋め立てゴミ捨て場) のような形で使うことが多いです。
CEFRレベルの目安
- B1(中級)
「dump」は日常会話において頻繁に使うほどではありませんが、ニュースや会話でもよく登場する単語です。基本的な動詞の中で少しニュアンスに注意が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- dump は、特に明確な接頭語・接尾語を伴わない、一語の動詞です。
関連語や派生語
- dumper (名詞) :捨てる人、廃棄物を運ぶトラック(“dump truck”とも呼ばれる)
- dumpy (形容詞) :ずんぐりした、とっつきにくい印象を与える
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- dump garbage / dump trash
⇒ (ゴミを)捨てる - dump waste
⇒ (廃棄物を)投棄する - dump data
⇒ (データを)一気に出力・書き出す - dump someone (romantically)
⇒ (恋人を)振る - dump on someone
⇒ 誰かに不満をぶつける、八つ当たりする - dump the prices
⇒ 価格を急激に下げる、投げ売りする - dump truck
⇒ ダンプカー - dump site
⇒ ゴミ捨て場 - memory dump
⇒ (コンピュータで)メモリ内容を出力する - dump into the river
⇒ 川に廃棄する(※環境問題の文脈で非推奨の行為)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「dump」の正確な起源ははっきりしない部分もありますが、中英語やゲルマン系の言葉に由来するとされ、当初は「(重いものを)突然落とす」「鈍い音を立てる」という意味があったと考えられています。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「dump」は「乱雑に捨てる」「どさっと落とす」というニュアンスが強く、行為に対する丁寧さや配慮があまり感じられません。
- 恋愛関係などで「dump someone」という言い方は、わりとカジュアルで突き放した響きを持ちます。フォーマルな場面では「break up with someone」のほうが使われることがあります。
- 会話(口語)と文章の両方で使われます。会話で使うときは少しきつい表現になることが多いので、ストレートな印象を与える点に注意が必要です。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb) としての用法が多い
例) “She dumped the trash.”(彼女はゴミを捨てた) - 自動詞 (intransitive verb) 用法も一部あり
例) “A load of rubbish dumped from the truck.”(トラックからゴミの山がどさっと落ちた)
しかし、こちらはやや特殊で「落ちる」ニュアンスを表す状況で使われます。
常見の構文やイディオム
- dump A on B: AをBに押しつける、Aの処理をBに丸投げする
- get dumped: (恋人などに)振られる
フォーマル/カジュアル
- 「dump」はくだけた会話でよく使われます。ビジネス文書などでは「dispose of (処分する)」や「discard (廃棄する)」などを使うことが多いです。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3例)
- “Could you dump the garbage on your way out?”
(出かけるときにゴミ捨ててくれない?) - “I can’t believe he dumped me by text message.”
(彼が私をメールで振るなんて信じられない。) - “Don’t just dump your clothes on the floor!”
(服を床に放りっぱなしにしないでよ!)
ビジネスでの例文(3例)
- “We need to find a more sustainable way to dump industrial waste.”
(工業廃棄物をより持続可能な方法で処分する必要があります。) - “Our competitors decided to dump their prices again.”
(競合他社はまた価格を大幅に下げることにしました。) - “Let’s dump the old data into an archive and free up some space.”
(古いデータをアーカイブに移して、容量を空けましょう。)
学術的・フォーマルな文脈での例文(3例)
- “Researchers are concerned about the chemicals dumped into the river.”
(研究者らは、川に投棄された化学物質を懸念している。) - “The report indicates that improperly dumped plastic waste impacts marine life.”
(その報告書は、不適切に投棄されたプラスチック廃棄物が海洋生物に影響を与えていることを示している。) - “The labs will dump the processed data for further analysis.”
(実験室では今後の分析のために処理されたデータを出力する予定である。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- throw away(捨てる)
- 「dump」と同じく「捨てる」意味ですが、よりカジュアルで一般的な表現。
- 「dump」と同じく「捨てる」意味ですが、よりカジュアルで一般的な表現。
- discard(捨てる、放棄する)
- 「dump」よりフォーマルなニュアンスで使われることが多い。
- 「dump」よりフォーマルなニュアンスで使われることが多い。
- dispose of(処分する)
- 法律や環境に配慮した処分など、フォーマル・公的な文書でよく使われる。
- 法律や環境に配慮した処分など、フォーマル・公的な文書でよく使われる。
反意語
- keep(保管する、保持する)
- 「dump」は捨てる、放り出す意味があるため、「買い続ける・保管する」を表す「keep」が反意語といえるでしょう。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /dʌmp/
- アクセント(強勢)は “dump” の一音節だけなので、頭に強勢がきます。
- アメリカ英語とイギリス英語で、音の違いは細かい母音の発音程度ですが、大きくは変わりません。
- /ʌ/(カタカナで表すなら「ダァンプ」に近い)を正しく発音するのがポイントです。/u/(「ドゥンプ」)や /æ/(「ダンプ」)などと混同しないよう注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「damp」(湿っぽい)と混同しやすい。スペルが1文字だけ違うので注意。
- 同音異義語は特にありませんが、「lump」(かたまり)など類似の外観単語に注意。
- 恋愛関係で使う場合は、「振る」「振られる」というわりと直接的な印象を与える強い表現であることに留意してください。
- TOEICや英検などでは、廃棄物処分やデータ処理などの文脈で出てくることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「dump」がもつ「どさっと落とす」イメージをしっかり頭に描くと、そのニュアンスを覚えやすいです。
- 「ダンプカー(dump truck)が荷物をどさっと落とすイメージ」と関連づけて考えると、自然に記憶に残るでしょう。
- 恋愛関係で使うときも、「ドサッと人間関係を放り出す」と直感的にイメージするとわかりやすいです。
以上が、動詞「dump」の詳細な解説です。日常ではくだけた場面で使われることが多いので、使用時のニュアンスや相手の受け取り方に気をつけながら覚えてみてください。
Meaning Image
Sense(1)
〈重い荷物など〉‘を'どさっと落とす(降ろす);〈ごみなど〉‘を'どさっと捨てる
Sense(2)
(特に外国市場で)〈商品〉‘を'投げ売りする,ダンピングする