queue
以下では、英単語「queue」の動詞としての用法を中心に、多角的に解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語/日本語)
- 英語: “to queue” = “to line up” / “to wait in a line”
- 日本語: 「列に並ぶ」「順番待ちをする」という意味です。「queue」は主にイギリス英語圏で「列に並ぶ」というニュアンスで使われる動詞ですが、プログラミングの領域などでは「キューに入れる(データを待機リストに入れる)」という意味でも使われます。
「queue」は「列を作って待つ」といった状況で使われる単語です。イギリスでは日常的によく聞かれる表現ですが、アメリカでは “line (up)” の方が比較的一般的です。
品詞
- 動詞 (verb)
活用形
- 原形: queue
- 三人称単数現在形: queues
- 過去形: queued
- 過去分詞形: queued
- 現在分詞形: queueing / queuing (どちらも綴りとして認められます)
他の品詞
- 「queue」は名詞としても使われます。名詞だと「列」「待ち行列」という意味になります。
- 例: “There was a long queue in front of the ticket counter.”
(チケット売り場の前には長い列ができていた。)
- 例: “There was a long queue in front of the ticket counter.”
CEFRレベル
- B2(中上級)
- 一般的な「列に並ぶ」という動作自体は日常的ですが、英語の学習上ではとくにイギリス英語圏で頻出する単語なので、少し使い慣れが必要です。アメリカ英語だと “line up” が主流のため、B2あたりで知っておくと便利な単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「queue」はフランス語由来(queue=尾、しっぽ)で、明示的な接頭語や接尾語がついた形ではありません。語幹そのものが “queue” です。
派生語・類縁語
- queueing / queuing (現在分詞) → 「列に並んでいる」状態を表す。
- 名詞として “queue” → 「行列」「待機列」。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- queue up → 列に並ぶ
- queue for tickets → チケットのために列に並ぶ
- queue for hours → 何時間も列に並ぶ
- queue at the checkout → レジに並ぶ
- queue behind someone → 誰かの後ろに並ぶ
- keep someone waiting in the queue → 列で誰かを待たせる
- jump the queue → 列に割り込む
- a queue of people → 人々の列
- queue management → (店舗やシステムの)行列管理
- queue system → 待機列システム
3. 語源とニュアンス
語源
- フランス語 “queue”(尾、しっぽ)に由来し、「列の末尾が尾のようにつながる」というイメージから来ています。
ニュアンス・使用時の注意点
- イギリス英語圏では「queue」は非常に一般的で日常会話からフォーマルな場面まで広く使用されます。「並ぶ」ことが習慣として社会的にも定着しているため、自然に使われる表現です。
- アメリカ英語では “queue” はあまり使われず “line (up)” が好まれます。とはいえ、IT分野などではアメリカ英語でも “queue (up)” が見られます。
- 口語でも文書でも使われ、フォーマル/カジュアル問わず使える表現ですが、話し手がイギリス英語に親しんでいるかどうかによって頻度が変わります。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞として使われる場合: 単純に「列に並ぶ」「並んで待つ」
例: “People were queueing outside the store.” - 他動詞として使われる場合: 物や情報を「キューに入れる」「待機列に追加する」
例: “I queued the documents for printing.”(プリント待機列に書類を入れた)
よくある構文
- queue (up) + 場所や目的のため
例: “They queued up for hours outside the stadium.” - queue + 目的語
例: “He queued the job in the system.”
可算名詞 / 不可算名詞
- 名詞としての “queue” は可算名詞です(複数形は “queues”)。
“There were several queues forming at the entrance.”
5. 実例と例文
a. 日常会話 (3例)
“We had to queue for almost half an hour to get the ice cream.”
(アイスクリームを買うのに30分近く並ばなければならなかった。)“People are queueing up at the bus stop already.”
(もうバス停に人が列を作って並んでるよ。)“If we don’t queue now, we’ll miss the opening sale!”
(今並ばないと、開店セールに間に合わないよ!)
b. ビジネスシーン (3例)
“Please queue your requests to the IT helpdesk in the order they come in.”
(ITヘルプデスクへの依頼は、届いた順にキューに入れてください。)“Customers had to queue for hours during the clearance sale.”
(在庫一掃セールの際には、顧客が何時間も列に並ばなければなりませんでした。)“We need a better system to manage the queue at the reception.”
(受付での行列を管理するために、もっと優れたシステムが必要です。)
c. 学術的・専門的な文脈 (3例)
“In computer science, tasks are often queued in a buffer for processing.”
(コンピューターサイエンスでは、タスクはしばしばバッファで処理待ちのキューに入れられます。)“The algorithm dynamically queues incoming data.”
(そのアルゴリズムは、入力データを動的にキューに入れます。)“Queueing theory addresses the analysis of waiting lines in various contexts.”
(待ち行列理論は、さまざまな状況における行列の解析を扱います。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
line up(アメリカ英語の一般的な表現)
- 日本語訳: 「列に並ぶ」
- 用法: “People lined up for the tickets.”
- 「queue」はイギリスで使われるのに対し、「line up」はアメリカでよく使われる。
- 日本語訳: 「列に並ぶ」
wait in line
- 日本語訳: 「順番待ちをする」
- 用法: “We had to wait in line for almost an hour.”
- こちらもアメリカ英語で一般的。
- 日本語訳: 「順番待ちをする」
file in
- 日本語訳: 「一列になって入る」
- 用法: “They filed into the auditorium.”
- 「queue」とは微妙に異なり、「教室やホールに列になって入る」イメージ。
- 日本語訳: 「一列になって入る」
反意語
- disperse(解散する/分散させる)
- 日本語訳: 「解散する」「分散する」
- “After the announcement, the crowd quickly dispersed.”
- 日本語訳: 「解散する」「分散する」
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- イギリス英語 (BrE): /kjuː/
- アメリカ英語 (AmE): /kju/
- イギリス英語 (BrE): /kjuː/
- アクセント: 1音節しかない単語なので、語頭の “kjuː” に強勢があります。
- よくある発音ミス: 「キュー」よりも「キュウ」と短く発音してしまうなど。実際には “k” + “you” のように滑らかにつなげ、「キュー」という長めの発音が好ましいです(イギリス英語ではやや長めの母音)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “que” や “q” と誤記する、あるいは “cue” と混同することが多いです。
- “queue” と “cue” は発音がほぼ同じですが、意味が全く違います。
- queue = 列に並ぶ / キューに入れる
- cue = 合図 / きっかけ
- queue = 列に並ぶ / キューに入れる
- TOEICや英検などの試験では、イギリス英語を扱う Reading や Vocabulary 問題で “queue” を見かける可能性がありますが、頻度としては “line up” の方が高い傾向があります。IT関連の文章では “queue” が出題されることもあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- スペルの特徴: 「queue」は「q + u + eue」と、後ろが「ueue」というユニークな並びになっているので、一度覚えると記憶に残りやすいです。“Q” に続いて “U” と長い “ueue” が続く、とイメージしてください。
- イメージ: 「queue」の語源 “尾” から、「尻尾のように長く連なる人の列」を思い浮かべると覚えやすいです。
- 音のポイント: /kjuː/(キュー)という音を繰り返し口に出して練習し、スペルとセットで記憶すると混乱を防げます。
以上が、動詞「queue」の詳細な解説です。イギリス英語圏では頻出の単語なので、イギリス英語に触れる際には使い慣れておくと非常に便利です。併せてアメリカ英語の “line (up)” や “wait in line” との違いも理解しておくと役立ちます。
〈人が〉(乗物などを)列を作って待つ《+up for+名》
...を待ち行列に入れる